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為替の差を技術でカバーできない--電機メーカーが悩むテレビ事業 - (page 3)

大河原克行

2012-05-29 09:00

 シャープは、2007年から世界最大規模のパネルサイズとなる第10世代の生産ラインを持つ堺工場を着工したものの、その後の市場環境の悪化により稼働調整を実施。2011年度には操業率を50%に留めるといった対策も行われた。

 また、テレビ用液晶パネル生産の象徴的存在でもあった亀山工場は、第2工場をスマートフォンやタブレット端末向けの中小型液晶の生産拠点へと転換。今年4月からは、同社独自のIGZO液晶パネルの量産を開始。また、今年夏からは亀山第1工場で新たに中小型液晶パネルの生産を開始する。

 堺工場に関しては、台湾の鴻海(ホンハイ)グループが、同工場で液晶パネル生産を担うシャープディスプレイプロダクト(SDP)に46.5%を出資。今年10月をめどに、鴻海グループによるパネルの調達が開始されることから、これが堺工場の稼働率上昇に直結することになる。

 パナソニックでは2012年度第4四半期からのパネル事業の黒字転換を予想。シャープでも下期からの黒字転換を計画しており、これが業績回復の重要な柱になる。

好業績の日立で指揮を執る中西宏明社長。大鉈を振るった川村隆氏からバトンを受けた。
好業績の日立で指揮を執る中西宏明社長。大鉈を振るった川村隆氏からバトンを受けた。

 日立製作所は、2008年度に電機業界で過去最大の赤字となる7873億円の最終赤字を計上。その後、宮崎市のプラズマディスプレイパネルの生産拠点を売却し、茂原市の液晶パネル生産拠点をパナソニックに売却するなど、大鉈を振った構造改革をひと足先に展開してきた。

 その結果、2011年度のテレビ事業の赤字幅は極小化。日立製作所は、2011年度連結業績において最終利益で2年連続の過去最高を更新。パネル生産拠点の改革に遅れをとったパナソニック、シャープ、ソニーとの差を明確にしてみせた

 パネル事業の構造改革においては、日立が歩んできた道を手本に、パナソニック、シャープ、ソニーがどんな改善の道を歩むかが、今後の焦点となる。

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