ロンドン五輪が始まる。1896年の第1回から2008年の前回までをデータで分析すると、どんな姿が見えてくるだろうか――。
ビジネスインテリジェンス(BI)ツール「QlikView」を提供するクリックテック・ジャパンは7月27日、ウェブアプリケーション「QlikTech's Global Games Application」を無料で公開した。BIツールで五輪大会を分析して楽しもうという試みだ。
Global Games Applicationには第1回から前回の北京大会までの全メダリストのデータが格納されている。ユーザーは膨大なデータを、選手や大会、種目、国などのさまざまな分析軸で、クリック&ドラッグで自由かつ多角的に分析できる。今回のロンドン五輪のメダルについても、日本時間の午前7時にデータが毎日更新されるという。
クリックテックによると、通常のBIツールでは、データの事前集計で関連性のない項目に隠れた気付きを見落としがちになるという。つまり、ユーザーはあらかじめ決められたデータ階層を辿ることでしか知見を得られないのである。
今回のGlobal Games Applicationは、QlikViewを活用。一連の協議データに加え、GDPや人口などのデータも格納されていることから、より深く分析できると説明している。例えば、画面上部のタグ「特性」で「日本」選択すると以下の画面が表れる。
この画面を見れば、日本が獲得したメダルの総数は金206、銀230、銅271の合計707であることが分かる。加えて、バドミントンやバスケットボールなどの競技でメダルを獲得していないことも分かる。
上部のタグ「上級編」ページの「3D分析」を選択して、横軸に“GDP”を、縦軸に“金メダル”を、またバブルグラフを“人口”にそれぞれ設定する。すると以下のようなグラフが表れる。GDPが高い国ほど金メダルを比較的多く獲得していることも理解できる。
バブルグラフが密集している個所をドラッグしてより詳しく見ていく。経済発展が著しいBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)に焦点をあてる。中国が4カ国の中ですべての項目で抜き出ていることが分かる。