ニフティは8月28日、提供するIaaS「ニフティクラウド」で西日本リージョンを9月19日に開設し、リージョンを選択する機能を追加すると発表した。9月1日に価格を改定することも発表している。
東日本と西日本の2つのリージョンが稼働することで、ニフティクラウドでサーバを構築する際に東日本と西日本どちらかのリージョンを選択できるようになる。例えば、東日本を拠点をかまえるユーザーであれば、西日本リージョンに災害復旧(DR)サイトを構築するといったことが可能になる。コントロールパネルから容易にサーバのスペックを変更できるので、平常時は縮退構成にしてコストを低減できるとメリットを説明する。
すでに提供されている、ヴイエムウェアのハイパーバイザ「vSphere」で作成された仮想マシンイメージをニフティクラウドにインポートできる「VMインポート」などの機能を活用すれば、迅速なバックアップ環境の構築を支援できる。
西日本リージョンが開設される9月19日からは「セキュアネットワーク」機能も提供される。ユーザーのサーバを共用ネットワークから隔離し、独立したネットワーク環境とする“プライベートLAN”と、必要な時に社内ネットワーク環境とニフティクラウドをセキュアに接続できるソフトウェアVPNをコントロールパネルから設定できる。
セキュアネットワーク機能では、社内ネットワーク側にVPN装置としてIPsecに対応する機器が別途必要になる。基本料金は1ネットワークあたり月額1万500円。VPN接続料金として1時間あたり10.5円かかる。
同機能のメリットとして、サーバなどを新たに購入せずに、ユーザーの社内環境を拡張できると説明。従量課金であることから、必要な時だけニフティクラウド上に仮想プライベートクラウドを立ち上げられ、コストを最適化できるとしている。
9月19日からは、Linuxディストリビューション「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」をサブスクリプション付きで提供する。対応するのはRHELの6.3と5.8(どちらも64ビット)。サブスクリプションの販売と1次サポートをニフティが担当する。料金は月額だと7035円から、従量制では1時間あたり12.6円となっている。
9月1日の価格改定では、エントリモデルの「mini」の価格を下げ、小規模からの利用と移行の検証をしやすいようにする。改定前は月額で7875円、従量制で1時間あたり12.6円(起動中)だったのが、改定後は月額で5040円、従量制で1時間あたり7.35円になる。
増設ディスクの「Disk200[A/B]」が半額になる。増加するデータへの対応を手軽にするという。100Gバイト単位で改定前は月額で1万500円、従量制で1時間あたり17.85円だったが、改定後は月額で5250円、従量制で8.4円になる。