日立のBladeSymphonyとHA8000がWindows Server 2012に対応

田中好伸 (編集部)

2012-11-21 17:07

 日立製作所は11月21日、垂直統合型システム「BladeSymphony」とIAサーバ「HA8000」シリーズをサーバOS「Windows Server 2012」に対応させたことを発表した。仮想化やクラウド基盤向けに性能を強化した新製品群を11月22日から販売する。

 小規模な仮想化環境や物理環境に対応する「Windows Server 2012 Standard」とプライベートクラウドなど大規模で集約率の高い仮想化環境に対応する「Windows Server 2012 Datacenter」の2ライセンスに対応。OSをサーバにインストールしたプリインストールモデルとOSが入ったメディアをサーバに添付するバンドルモデルの2形態で提供する。サーバ購入時にClient Access License(CAL)を一緒に購入できるオプションサービスも提供する(CALは、サーバに接続するデバイスやクライアントマシンごとに購入するライセンス)。

 BladeSymphonyのブレードサーバ「BS2000」と「BS500」の両シリーズが対応する。BS500シリーズの「BS500Hサーバブレード」、HA8000シリーズの「HA8000/RS220-h」「HA8000/RS210-h」で選択できるプロセッサのラインアップにXeonシリーズのE5-2637とE5-2609を追加している。

 32Gバイトの「LRDIMM」をサポートし、メモリ容量がBS500Hサーバブレードでは従来の1.5倍となる最大768Gバイトに、HA8000/RS220-hとHA8000/RS210-hでは従来の2倍となる最大768Gバイトに拡大している。LRDIMM(Load Reduced Dual In-line Memory Module)はメモリモジュールの種類の一つ。RDIMM(Registered Dual In-line Memory Module)と比較して、サーバ1台あたりのメモリ枚数を多く搭載でき、メモリを大容量化できるという。

 HA8000シリーズの「HA8000/RS110」「HA8000/TS10」「HA8000/SS10」で選択できるプロセッサのラインアップにXeonシリーズのE3-1200 v2ファミリを追加、従来比最大約1.2倍の処理性能となり、ストレージ容量を従来比1.5倍に強化している。

 これまでHA8000シリーズに標準で添付されていた「Hitachi Server Navigator」の対象サーバに、今回新たにBS2000とBS500を追加する。Hitachi Server NavigatorはBIOSをはじめとするファームウェアやドライバなどの更新作業を容易に実行できる。今回、システム導入時のOSインストールのパラメータ入力の一括化機能が追加され、サーバ内蔵のRAIDの設定手順の簡略化など機能も強化されている。

 新製品群に搭載されるWindows Server 2012は、日立のサポートサービス「日立サポート360」の対象になる。HA8000シリーズの「かんたん仮想化ソリューション」のラインアップに、仮想サーバ上にWindows Server 2012が稼働する仮想化環境を構築するサービスを追加して、2013年1月から提供する。かんたん仮想化ソリューションは、システム構築やサーバ仮想化環境の設定などを完了した状態でサーバを納入し、運用支援や問題解決支援などをセットで提供する。

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