マイナス要素ばかりではないというのは、例えばWindows 8の発売以降、利用シーン特化型の製品が増加した点は注目しておきたい動向のひとつだ。
モバイルに特化するため、拡張性を犠牲にしながらも軽量化に特化した製品や、タブレットとノートPCの両方で利用できるコンバーチブル型製品の登場。かわいらしさを追求した女性向けPCの投入などがあげられる。
その点では、これまで以上にひとりひとりが自分の用途に適したPCを選択できる環境ができあがりつつあるといえよう。
国内におけるPCの家庭普及率は高いが、1人1台環境となると、まだまだこれから。家庭内では1台のPCを家族で共有するというケースも少なくない。
利用シーン特化型PCの拡大は、1人1台環境を加速させる提案ともいえ、そこにPC市場が拡大する要素があるといえよう。
2013年の国内PC市場は、よくて前年並み、場合によっては前年割れになるとの見方も出ている。
だが、人口比でいえば日本のPCの出荷規模は米国の半分以下。その差は、1人1台環境の浸透度の違いともいわれている。
日本のPCメーカーが継続的に利用シーン特化型の製品提案を続けることが、1人1台環境を促進し、ひいては、日本のPC市場の拡大につながることになるのではないだろうか。
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