私がIT業界に入って(さまざまな立場で)20年近くになる。その間に、私はあらゆる種類の流行、考え方、イベントなどが登場しては去って行ったのを見た。また、さまざまなスキルと興味を持った人々に会い、思い出せないほどの数の企業の新製品を見聞きしてきた。
普段の私の記事はIT業界の中のことに限られているが、この記事では業界そのものについて学んだいくつかの事柄を読者と共有したい。荒っぽい運転になるので、しっかりつかまっていてほしい。
1.企業はいつも、提供できる以上のものを約束する
ほとんどの場合、これは正しい。企業は不可能なことを約束し、彼らの製品があなたの会社のすべての問題を解決すると主張する。しかし、こういった売り文句を決して信じてはならない。ある製品について真実が知りたければ、エンドユーザーやITプロフェッショナルが製品について話している掲示板を探すべきだ。私が最近まで働いていた企業では、現在の製品が持つ欠点がまったくないという新しいバックアップソリューションを約束する企業と取引していた。その製品は確かに問題のいくつかを解決したが、製品自体に多くの問題があった。うますぎる話には、たいていの場合落とし穴があるものだ。
2.「Windows」にサードパーティソフトウェアをインストールすると問題が起きる
理想としては、どんなベンダーのどんなソフトウェアを追加しても、すべて問題なく動作すべきだ。しかし、われわれは理想の世界には住んでいない。私は長年の間に、非Microsoftソフトウェアをマシンにインストールすると、多かれ少なかれ、プラットフォームの安定性と信頼性に悪影響を与えることを知った。Windowsプラットフォームをできるだけ安定させたければ、Microsoftのソフトウェアだけをインストールするようにした方がいい。
3.デスクトップやサーバがセキュリティ侵害を受けるのは、時間の問題だ
使っているのがデスクトップであれ、サーバであれ、Windowsを使っていれば、いずれセキュリティ侵害を受ける。これは、必ずしもハッカーや大惨事を意味しない。ウイルスやマルウェアなどの影響を受けるということだ。どんなアンチウイルスソフトを使っても、いずれ何か悪質なものに対処することになる。
4.ほとんどの人はRAIDをきちんと理解していない
これまで、RAIDはバックアップに毛が生えたものだと思っている人に、どれだけ会ってきたことだろう。バックアップが必要なら、バックアップのための仕組みを使うべきだ。冗長性が必要なら、RAIDを使えばいい。そしてより重要なのは、RAIDのディスクも故障するということだ。もし故障に注意を払わなければ(そして必要に応じてディスクを交換しなければ)、動かなくなったマシンの復旧には何時間も(あるいは何日も)かかる。RAIDを使うなら、理解してから使うべきだ。
5.バックアップは必要が生じるまで顧みられない
ほとんどの人は、バックアップすることさえない。そして、バックアップを取っている人も、設定してしまえば後は大丈夫だと思っている。私が(複数の顧客のために)バックアップについて扱い始めてから、かなり時間が経つが、学んだことがあるとすれば、バックアップデータは信頼できないということだ。バックアップシステムは、監視してお守りをしてやる必要がある。さもなければ、バックアップデータが必要になったときには、そのバックアップは役に立たないだろう。