IT業界で働いてわかった10のこと - (page 2)

Jack Wallen (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2013-02-20 07:30

6.クラウドはデスクトップの代わりにならない

 ほんの数年前、この「クラウド」と呼ばれるユビキタス技術についてのうわさが出回り、多くの人はこれがデスクトップの代わりになるだろうと考えた。われわれの一部は、古くからあるシンクライアントが主流に返り咲くというビジョンを持っていた。しかし実際には、クラウドはデスクトップから利用されるものになった。今後も、デスクトップの代わりになることはないだろう。われわれはデスクトップOSを必要としている。さもなくば、失敗やデータの喪失が蔓延するだろう。ただし、当初の期待に関わらず、クラウドは既存のものと一緒に使って便利なものにはなった。

7.「Linux」はデマによって遠ざけられている

 恐れ、不確実性、疑いがこのオープンソースの主力プラットフォームであるLinuxを蝕んでいる。Linuxに反対する人の理由は、ほんとんどの場合、無知か恐れだ。Linuxはサーバでもデスクトップでも、まったく問題なくWindowsや「OS X」と一緒に使うことができる。また、Linuxは個人利用でもビジネス利用でも、普及しつつある。Linuxに関するデマをまき散らしていた最大の犯人たちは、最近ではそれほどでもなくなったが、今でもそういった言説は絶えない。当面はそういう発言はなくならないだろう。

8.専門家と現実世界の間には大きなギャップがある

 多くの専門家は、現実とほどんど関係のない壮麗な天上の世界に住んでいる。現実には、ほとんどの企業は毎年アップグレードする費用は払えないし、人々は古い技術にしがみつく。古い技術は問題なく動き、彼らは変化を怖がっており、新しくて素晴らしく見えるものが最善だとは限らないからだ。

9.IT業界で働くと白髪が増える

 私はこれを、数え切れないほど見てきた。真っ黒な髪をしてこの業界に入ってきた人が、たった1年かそこらで白髪が目立ち始めるようになるのだ。なぜか?言うまでもなく、ITの仕事はストレスが大きいからだ。この仕事は、他の人の仕事に責任を負っている。あなたの問題解決能力は、エンドユーザーが仕事を片付ける上で必要不可欠だ。さらに悪いことに、会社の会計ソフトのデータファイルを扱うことは、会社のビジネスがちゃんと続いていくよう、監視しているということなのだ。これは、人を消耗させる大変な仕事だ。短気な人が就くべき仕事ではない。

10.何かを理解したと思った時には、理解していない

 技術は考えるスピードよりも速く変化する。何かを理解したと思った時には、もう完全に変化してしまっていて、また最初からやり直さなくてはならない。立ち止まらず、学ぶことを諦めず、目をつぶってしまえば周りから置いて行かれ、誰かに仕事を奪われるのだということを常に意識する必要がある。

他の教訓は?

 われわれはみな、この仕事から何かを学んでいる。私にとって学習が終わることはない。毎日、何か興味を引く新しいことが頭の中に入ってきて、それを蓄えておいて後で使うということの繰り返しだ。長年の間に、それらの情報の一部は価値のないゴミになってしまったが、一部は価値のあるものだということが証明された。あなたがITプロフェッショナルとして仕事をしてきた間に学んだ教訓は何だろうか?

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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