クラウドへの移行--何を押さえておけばいい?

Krishan Sharma (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章

2013-03-18 07:30

 本記事では、クラウドへの移行を考えている企業に向けて重要なアドバイスを提供する。

 クラウドへの移行を決めたのであれば、会社としてはそのメリットである自動化やスケーラビリティ、コスト節減を最大限に生かしたいと考えているはずだ。

 とは言うものの、クラウドへの移行を開始するにあたって、どういったことを押さえておく必要があるのだろうか?

パブリッククラウドvsプライベートクラウドvsハイブリッドクラウド

 あなたの会社が比較的繰り返しの多い、あるいはそれほど複雑ではない作業からなる一般的なサービスを提供しているのであれば、サードパーティーが管理するパブリッククラウドへ移行し、インフラの重荷から解放されるのが優れた判断と考えられるはずだ。

 一方、あなたの会社がガバナンスやセキュリティ、コンプライアンスといった点を重視しており、機密性の高いデータを取り扱うアプリケーションを使用しているのであれば、管理されたプライベートクラウドという選択肢を選ぶことになるだろう。

 そして、あなたの会社が自社向けにカスタマイズされた内製のアプリケーションと、一般的なアプリケーションを混在させている大企業なのであれば、既に自社データセンターなどの基礎インフラに対してかなりの投資を行っているはずだ。そのような場合でも、クラウドへの移行によってこれまでの投資が無駄になってしまうとは限らない。

 ハイブリッドクラウドモデルを採用することで、パブリッククラウドによる自動化という恩恵を受けながら、プライベートクラウドによるセキュリティ面やプライバシー面での利点を得られるようになる。また、既存のデータセンター内でカスタムアプリケーションを実行しながら、パブリッククラウド内にある複数のSaaSアプリケーションのメリットを引き出せるようにもなる。

 大企業向けのクラウドモデルとして検討に値するものは数多くある一方で、万能の選択肢などないということを知っておくのは重要だ。また、クラウドがITの成熟を促す触媒として作用する場合もしばしばある。このことはIaaS、すなわちクラウドの使用を検討する前に自社のプロセスを理解しておく必要があるという意味を持っている。ここから次のアドバイスにつながっていく。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    初心者にも優しく解説!ゼロトラストネットワークアクセスのメリットと効果的な導入法

  2. ビジネスアプリケーション

    改めて知っておきたい、生成AI活用が期待される業務と3つのリスク

  3. セキュリティ

    「iPhone」の業務活用を促進!セキュリティ対策で必ず押さえておきたいポイントとは?

  4. ビジネスアプリケーション

    Google が推奨する生成 AI のスタートアップガイド、 AI を活用して市場投入への時間を短縮

  5. セキュリティ

    「2024年版脅威ハンティングレポート」より—アジアでサイバー攻撃の標的になりやすい業界とは?

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]