(3)のクラウドシームレスネットワークは、160カ国で展開する「Arcstar Universal One」で各国のクラウドと無料接続することが可能だが、世界で初めてクラウドとネットワークの接続をカスタマーポータル経由とすることで自動化する。2013年第3四半期での実現を予定している。
(4)のグローバルカスタマーポータルは、各サービスのカスタマーポータルを拡充し、総合カスタマーポータルで一元的な見える化を実現し、シングルサインオンで全体のサービスが見えるものとする。
(5)のクラウドマイグレーションサービスは、オンプレミス環境からクラウドへの移行を70人の専任チームが対応する。標準化された移行メニューに加え、個別の業務アプリケーションなどはパートナーとの連携でサービスを提供する。世界初の新サービスとして、仮想ネットワークを用いて既存システムのIPアドレスを変更せず、クラウドに移行できる新マイグレーションサービスを2013年夏に提供する予定だ。
(6)のグローバルマネージドセキュリティでは、独自開発の新セキュリティ運用基盤と専門分析官による運用監視体制でサイバー攻撃などのリスクを最小化する。新しい運用基盤は4月から運用開始予定だが、セキュリティに関するイベントとログの自動分析、判定を高速かつ低コストとなる。
グローバルリスクオペレーションセンターは一次対応窓口から、専門分析官によるセキュリティ運用監視まで3つのレベルで、グローバルに展開する。4月からは、セキュリティ対策メニューとオペレーションレベルを組み合わせた新プランも提供する。
(7)のグローバル汎用アプリケーションは、4月からグローバルで提供可能なサービスを拡大する。コスト改革、企業での働き方改革の推進、私物端末の業務利用(BYOD)導入に対する不安の解消という3つのコンセプトに基づいたBYODソリューションも提供する。
(8)のグローバル運用管理サービスは、24時間365日の運用、監視、保守をグローバルレベルで、ITIL準拠のレベルで提供。ICT部門の業務の一括アウトソースにも応じる。
(9)の多様なパートナーシップではコンサルティングを行う企業とのパートナーリングでIT戦略、業務改革を含めた提案から、SIerなどのパートナーとの連携で個別業務アプリケーションの開発についてもワンストップで提供する。
この9つの特長で「クラウドへの移行は、1社あたり2~3年はかかる。それを積み上げていくことで、クラウド事業の収益目標2000億円は達成できるのではないか」と有馬氏は実現に自信を見せた。