「3Kではなく、3Aを目指したい」--JISA新執行部が語る日本のIT業界の今後

大河原克行

2013-06-20 10:57

 一般社団法人の情報サービス産業協会(JISA)が6月19日に開いた会見で会長に再任した浜口友一氏(NTTデータ相談役)は「マイナンバー法案に対して支援を行い、なんとしてでも成功に導きたい」と語った。

 JISAは、6月12日の第30回定時総会で新執行部体制を決定。浜口氏のほか、副会長として、五十嵐隆氏(富士通エフ・アイ・ピー相談役)、國井秀子氏(Pro-SPIRE顧問)、島田俊夫氏(シーエーシー代表取締役会長)、原孝氏(リンクレア代表取締役会長)、横塚裕志氏(東京海上日動システムズ代表取締役社長)、河野憲裕氏(JISA専務理事)がそれぞれ就任した。


浜口友一氏(NTTデータ相談役)

 浜口氏は「アベノミクス効果もあり、IT業界にも久しぶりに明るさが戻ってきた。他の業界の業績回復によるIT需要の創出や、政府の成長戦略のなかから新たな需要が出てくるといったことが期待できる。気持ちとしては軽くなっている」と最近の状況に関してコメントした。

 先頃マイナンバー法案が成立したことを受けて「今後、マイナンバーの制御やシステム構築が進められることになる。国民、市民が利便性を享受できるものにしていかなくてはならない。業界としても、マイナンバーを成功させたい。失敗するとIT業界としてしばらく立ち直れないものになる」と業界としての責任を語った。

 「かつての住基ナンバーは、市民から見て、利便性が感じられるようなものでなかった。住基ナンバーを知っていることも少ない」と振り返り、現在のマイナンバーを取り巻く状況について「マイナンバーは大枠が固まっているが、政府や行政から見て使い勝手がいいという仕組みが考えられている段階であり、市民から見た時に暮らしにどう便利になるかが議論されていない」と説明して、こう主張した。

 「JISAとしては具体的な提案をしていきたい。たとえば、証明書をコンビニエンスストアで発行できるようにするというのもひとつの手だが、紙ベースの証明書を発行することがおかしい。証明書の受け渡しはコンピュータの中でできるようにし、市役所にいかなくてすむような提案も必要だろう。引っ越しの手続きをするのに、さまざまな処理にひとつひとつ証明書をつけなくてはいけないが、こうしたことも簡潔にしていく必要がある。マイナンバーを民間企業でうまく利用できるようにしなくてはいけない。第2ステップとして、IT産業自らがマイナンバーを採用していくということも考えていきたい」

 浜口氏は協会活動について「2013年度以降は、グローバル化、エンタープライズシテスムの効率的な構築、セキュリティなどについて提言していきたい」などと語った。

JISAは世界につながるゲートウェイ

 同協会では、2013年度の事業計画として「日本再生のためのイノベーションを実践できる産業への発展」「世界に通用するITサービスの創造」「自らの経営革新と魅力ある産業の実現」「我が国を代表する情報サービス協会団体として国内外におけるプレゼンスの向上」を基本方針としている。


専務理事の河野憲裕氏

 河野氏は「ここ数年JISAは、市場の変化にあわせて、推進体制の構造改革を進めてきた。今年度から新たな市場の開拓に取り組むことを目指し、5つの委員会へと再編した」ことを語った。

 従来の企画、市場、技術、国際、広報・人材という5つの委員会から、政策、市場創造チャレンジ、ビジネス基盤強化、技術強化、国際連携という委員会に変更した。

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