何度か「執行延期」され、数年前のネットブックブームでは再び注目を浴びた「Windows XP」だが、Microsoftの公式サポート終了まで1年を切るに至って、ようやく最期の時が近づいてきたようだ。これはITプロフェッショナルにとっては不思議なことではないが、「Windows 7」の導入に4年もあったにもかかわらず、TechRepublicでのアンケートや、私の非公式調査(飛行機に乗ったときに他の人のラップトップの画面をチラ見する)によれば、多くの組織は、この使い古されたOSを置き換えるつもりがないようだ。何が起きているのだろうか?
奇妙なWindowsのダイナミズム
初期のWindowsは、リリースのたびにかなり速いペースで移行が進んだ。私がIT業界で働き始めた頃には、2年おきにWindowsがリリースされており、インターネットに対応するプロトコルの重要性の高まりとともに、企業はリリースされるたびに素早く新しいものを導入していた。XPはMicrosoftの1つの頂点であり、同社はサービスパックを提供してバグを修正し、魅力的な企業向けの新機能を提供してきた。MicrosoftはこのOSを6年もの間ずっと改良し続けた一方、「Windows Vista」の最初のリリースでへまをやったため、消費者や企業はこれをやり過ごすことを選んだ。
Windows 7はVistaで起こったトラブルのほとんどが修正され、性能を向上させながら最新のUIを提供したが、ITプロフェッショナルに対して重要な教訓を与えてしまった。その教訓とは、Microsoftのアップグレードサイクルを無視しても、あまり深刻な問題は起きないということだ。
Microsoftの最新のOSである「Windows 8」は、過去のものとは大きく変わっており、今なお世界のPCの多くで使われているXPと比べると、違いすぎるものになってしまった。大規模な導入作業と、2つのメジャーリリースを受け入れなかったユーザーたちをきちんとトレーニングしなくてはならないことを併せ考えると、ITプロフェッショナルは憂鬱になるはずだ。
XPを使い続けると何が起こるか?
Microsoftのサポート終了後にXPを使い続けても大きな問題にはならないという主張は、もっともなものに見える。Windows 8導入の大きなコストと、Windows 8の修正バージョンで一部のなじみ深い機能が復活するという噂が、この意見を後押ししている。多くの大企業は、COBOL時代のアプリケーションやカスタムコードを抱えているが、まだ破滅には至っていないことを考えれば、XPが古くなったところで特に違いはないというわけだ。