致命的なシステム障害を切り抜ける10のステップ - (page 4)

Scott Matteson (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2013-09-18 07:30

8.最初からサポートに頼る

 問題に当たってみたが、簡単には解決方法がわからない場合、迷わずサポートに電話すること(製品にはサポートが付いているはずだ。もし付いていなければ、直ちにサポートを得られるようにすること。必要なら、サポートの購入を上司に懇願すべきだ)。サポートに頼れば、折り返しかかってくる電話を待って、電話の前に居続けることになるかもしれない。しかし、必要になるかもしれないと思っただけであっても、サポートへの連絡はしておくべきだ。

 私がシステム管理者としての経験が浅く、意地っ張りだった頃、十分な時間と判断力さえあれば、どんな問題でも解決できると思っていた。「サポートに電話するということは、白旗を上げたということだ」と考えていたものだ。時間さえかければ、それで何でも直せるかもしれないが、30時間も悩んだら、有料のサポートを頼って2時間で直すよりも価値はずっと低い。1つ例を挙げよう。ある最近のMicrosoftのサポート事例で、ある顧客は259ドル支払い、問題は45分で解決した。必死にGoogleで調べ物をし、掲示板(しかもその製品の裏も表も知り尽くしているプロではなく、親切なアマチュアがたくさんいる場所)でもらった提案A、提案B、提案Cを試して問題を特定しても、そのころには10倍は時間がかかっているだろうし、解決策が必ず見つかる保証もない。

 もし、その259ドルを投資しなければ、その顧客はずっと大きな収入と生産性を失ったことだろう。これは、プライドの問題ではなく、ビジネス上の判断の問題であり、あなたの役割はビジネスを支えることなのだ。また、サポートを頼ることには、問題があなたのものだけではなくなり、ほかの誰かと心配を共有できるという利点もある。

9.検死を行う

 いよいよ問題が見つかり、OMGが復旧したとしよう。関係者には、通常の状態(あるいは、少なくともその職場で通常だと思われている状態)に戻ったと通知した。関係者は仕事に戻り、事件は悪い夢だったというわけだ。

 しかし、まだ終わりではない。ビールを飲むにはまだ早い。あなたはここで、腕まくりをしてこれまでの記録を全部見直す必要がある。関係者全員に何が起こったか、それをどう解決したか、どういう再発防止策を取ったかを知らせること。また、同種の問題が起こった場合、今回よりも早く知ることができるようなアラートかプロセスを設定すべきだ。不測の事態に対する計画を作るのに最悪のタイミングが、実際に障害が起こっている最中であるとすれば、問題が再発した時にすべきことや、解決策がうまくいかなかったときにやるべきことは、このタイミングで決めておくべきだ。賢い上司であれば、すぐにその情報を欲しがるはずだ。そしてその上司の上司も。

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