日立ソリューションズとトレンドマイクロは11月28日、Amazon Web Services(AWS)上のシステムを対象としたセキュリティ事業で協業を発表した。トータルなセキュリティサービスを12月2日から提供する。
この協業は、日立ソリューションズがトレンドマイクロのサーバ向け総合セキュリティソフトウェア「Trend Micro Deep Security」を採用し、コンサルティングからシステムの構築、運用監視、サイバー攻撃への対処支援までを提供するという内容。AWSのスケーラビリティやコストメリットを損なわずに、自社のセキュリティポリシーと整合性の取れたセキュリティ要件を満たすシステムをAWS上に構築、運用できるとしている。
日立ソリューションズは、2010年からAWS上のシステム構築や運用をスタートし、そのノウハウをまとめた「Amazon Web Servicesのための運用支援サービス」を2012年11月から提供している。今回のサービスの基本契約は、監視とバックアップをセットにした「インフラおまかせパック」が月額2万1000円から、監視のみの「インフラおまかせパックライト」が月額1万500円から。オプションでコンサルティングや運用支援、障害復旧支援などを追加できる。
今回の協業では、そのオプションとして新たにDeep Securityによる「セキュリティ強化サービス」が追加される(月額1万5750円から)。Deep Securityは、ウイルス対策やファイアウォール、不正侵入検知システム(IDS)や不正侵入防止システム(IPS)、ファイルの変更監視など、サーバのセキュリティに必要な機能を実装した。
AWSのオートスケーリング機能で生成されたインスタンスに自動でポリシーを適用可能など、クラウド環境に適合した運用管理機能も備え、国内でもAWS上のシステム保護で多数の実績を有しているという。セキュリティ強化サービスでは、Deep Securityによるセキュリティ対策に加え、コンサルティングから脆弱性診断、セキュリティ運用サポートまでを含む内容となっている。
サービス全体図(トレンドマイクロ提供)