Javaが拓く“Internet of Things”の可能性

加山 恵美 2014年02月10日 08時03分

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 日本オラクルとZDNet Japanは2013年末に、「Javaが拓く“Internet of Things”の可能性 ~ 次世代Javaテクノロジーで実現するIoTの全体像 ~」と題したイベントを開催した。「IoT」とは「モノのインターネット」とも呼ばれ、あらゆるデバイスがインターネットに接続した将来像を指す。ガートナーが「2020年にはネットに接続する端末は300億となり、経済効果が1兆9000億ドルに達する」と予測するなど、これから目が離せない成長分野と考えられている。オラクルはIoTを実現していくうえでの全体像と具体的なオラクルの技術を関連づけて解説した。

Internet of Things のためのテクノロジー全体観


Fusion Middleware事業統轄本部 杉達也 氏

 2013年に入ったころからにわかにIoTというキーワードをよく目にするようになってきた。IoTは機械同士が有機的に接続する世界を表し、M2M (Machine to Machine)の延長とも言える。現在はまだ「構想」のような話が多いが、徐々に現実味を帯びつつあるところだ。

 杉氏はウェアラブル端末の「NIKE+ DIGITAL SPORT」を挙げ、現在あるいはこれから起きる変化について紹介した。ブレスレットのような形状で人間が手首に装着することで運動量を計測し、パソコンやスマートフォンで運動量の可視化ができるようになっている商品がある。ユーザーが運動データをネットにアップすることでユーザー同士あるいはユーザーとメーカーとの間にコミュニケーションやつながりが生まれている。これまで売り手は商品を顧客に届るとその関係性は終わっていたが、今では顧客が商品を購入してから関係が始まるなど関係性に変わりつつある。なお現実的にはこの背後でオラクルのインメモリデータグリッドソフト「Oracle Coherence」、データベース専用機「Oracle Exadata」、Oracle Databaseで緯度や経度、測地座標などを解釈できる「Oracle Spatial」などがシステムを支えている。

 M2MやIoTが展開していくとき、まずは効率化のための活用から始まり、次に付加価値をつけるための活用、さらにデータを外部に公開し連携するようにステップアップし、最終的にはスマートシティと呼ばれるような社会インフラに発展すると考えられている。現状では多くが効率化活用から付加価値を付けられるかどうかの段階にいる。

 IoTに向かうなか、システムも進化している。これまでマシンからのデータは受信用のサーバを設けるなどしていたが、近年ではデータを分析するサーバへ直接ストリーミングで送信できるようになり、よりタイムリーに処理できるようになってきた。

 今後進展するIoTプラットフォームでは機器や情報のタイプの多様化、データ収集頻度の高まり、セキュリティへの配慮、開発期間の短縮化に向かうと予想されている。そうした要件にシステムが対応するにはスケーラビリティ、ポータビリティ、モジュール化が求められる。

 杉氏はこれからのIoTを見すえたアーキテクチャの検討を促し、「オラクルでは国内外の実プロジェクト経験をもとに蓄積したノウハウをテクノロジとして提供していきます」と述べた。

Javaにより加速するInternet of Things


Java Embedded Business Unit 阿部修英氏

 2013年に開催されたJavaOneでは今後のJavaの方向性としてIoTへの対応が大きく掲げられた。IoTはいま踏み出し始めた「クラウド」やコンピューティングの「第3世代」とも重なる。これまであまりコンピューティングと縁がなさそうだった分野でも、あらゆる機器がネットでつながることで、さまざまな効果や変化が生み出されようとしている。

 IoTを実現する上でデバイスに求められるのは、ハードウェアやリソースに制限がある多様なモバイル端末で標準的な技術を適用することやセキュリティを確保すること、長いシステムのライフサイクルのなかで機能を動的に追加または更新すること、開発の容易さなどが挙げられる。こうした課題に対してJavaが持つ「Write Once, Run Anywhere」に象徴されるOSやプラットフォームに依存しないという特徴が有利と考えられている。

 組み込みシステムにおいては小型機器なら軽量なUI、ハイエンドなデバイスにはリッチなグラフィックスなどが求められる。Javaなら豊富なUIコントロール群が使える「JavaFX」(GUIライブラリ)や組み込み用の開発環境となる「NetBeans IDE」などがある。

 阿部氏はオラクルにはビッグデータやリアルタイムデータ処理製品に加えて組み込み向けのJavaの提供があること、またパートナーとの協業などを挙げ、IoT全体の製品やサービスを提供できるところがオラクルの強みであると強調した。

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