日本IBM、クラウド事業を強化--専任を1.5倍、営業系4000人に集中トレーニング

大河原克行 2014年02月07日 20時32分

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 日本IBMがクラウド事業強化に乗り出している。

 同社は2月7日にクラウド戦略を発表。同社執行役員 GTS事業本部 スマーター・クラウド事業統括担当の小池裕幸氏は「クラウドは、インフラのことを指したり、コストを削減したりするための道具ではなく、ビジネスモデルの創出を支援するものであり、トップラインを伸ばすためのエンジンである」と前置きして、今後の狙いをこう話した。

 「日本企業のベンダーロックインの状況を解除したい。2014年は国内で徹底的にオープンクラウドに取り組んでいく。それにあわせて、日本でのオープンクラウドの専門家を100人規模に増員する」

 同社は1月にクラウド事業体制を強化。クラウド専任を1.5倍に増加し、クラウドエキスパートを500人規模に拡充。1月中旬には営業系4000人以上を対象にクラウドに関する集中トレーニングに取り組んでいるという。パブリッククラウドのIaaSを提供するSoftLayerの営業体制強化、技術者の増員、パートナー支援体制の強化も、これらの取り組みに含まれている。

小池裕幸氏
日本IBM 執行役員 GTS事業本部 スマーター・クラウド事業統括担当 小池裕幸氏

 「グローバルでもクラウドに12億ドルの追加投資を行い、1400以上のクラウド関連特許を持ち、クラウド関連企業の買収は60億ドルに達している。2013年に買収したSoftLayerは、多くの企業ユーザーがGoogleやAmazonといったインターネットの巨人企業と肩を並べるビジネスモデルを創出できるサービスであり、新たな事業を立ち上げる際には大きな威力を発揮する」(小池氏)

 国内の展開について小池氏は「2014年下期にオープンIaaSとPaaS、SoftLayerを連携したハイブリッドクラウド環境を商用サービスとして提供する予定である。2014年中には日本にもSoftLayerのデータセンターを設置し、全世界15カ国40拠点を通じてクラウドサービスを提供できるようになる」ことを明かした。

 現在、SoftLayerはクレジットカードによる購入が可能だが、今後はそれ以外の導入方法も採用することになるという。

  • クラウド事業で展開される製品やサービスは3つのカテゴリに分けられる

 IBMクラウドコンサルティングによる「Think it」、IBMクラウド製品とテクノロジで構成する「Build it」、IBMクラウドサービスによる「Tap into it」という3つのカテゴリから製品やサービスを提供していくことを示し、こう続けた。

 「IBMはオープンなクラウドの土壌を醸成し、ベンダーロックインの環境を解除したいと考えている。サービスとAPIがグローバルで流通するマーケットプレイスへの参画を推進する顧客を支援していくことになる。そのために、サービスを拡充し、検討から運用まで、クラウドによるコスト削減とビジネス対応力を高めたい企業を総合的に支援する」(小池氏)

紫関昭光氏
日本IBM GTS事業本部 スマーター・クラウド事業統括 クラウド・マイスター 紫関昭光氏

 日本IBM GTS事業本部 スマーター・クラウド事業統括 クラウド・マイスターの紫関昭光氏は、クラウドの可能性をこう強調した。

 「かつてトランジスタが登場し、それを利用することで新たな製品が数多く登場したように、クラウドを利用することで数多くのサービスが登場するということが期待される。そのためには、標準化されたオープンなクラウド環境が必要であり、IBMはサーバ、スレトージ、ネットワークによって“Software Defined Environment”によるインフラ、サービスや仮想パターンなどによるクラウド運用環境、さまざまなサービスを手軽に利用できる環境を提供する“APIエコノミー”でオープンなクラウドのアーキテクチャを構成する」

 クラウドアプリケーションを迅速に開発するためのシステムである「IBM BlueMix」は、すでにSoftLayer上でも動作が可能であり、スターターアプリケーションを5分で作成、実行できる様子をデモストレーションしてみせた。“積み木”のような考え方で、部品を組み合わせることで、インフラを1時間で構築することができる仮想アプリケーションパターンを提供するといったコンセプトについても説明した。

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