IBM Pulse 2014

開発環境、ミドルウェア、アプリケーションも--Pulse基調講演はクラウド一色

怒賀新也 (編集部)

2014-02-25 16:50

 IBMが2月23日から4日間、米ネバダ州ラスベガスで開催している年次カンファレンス「IBM Pulse 2014」の実質的な初日となった24日、キーノートが開催され、ビジネスの主軸をクラウドに移す戦略転換を明確に示すため、さまざまな取り組みを発表した。クラウドビジネスへの多額の投資、“DevOps”をはじめとするエンジニア向けの施策、オープンテクノロジの推進団体と協働していくことなどが柱だ。

Cloudant買収を発表

IBMのソフトウェア&クラウドソリューション担当シニアバイスプレジデント、Robert LeBlanc氏
IBMのソフトウェア&クラウドソリューション担当シニアバイスプレジデント、Robert LeBlanc氏

 最大の発表は、IBMが持つエンタープライズソフトウェアをクラウドにも広げ、開発環境を提供するPaaS「BlueMix」のオープンベータ版を提供すると発表したこと。狙いは、クラウドでDevOpsを提供し、規模に応じたオープンな統合開発環境を提供することだとしている。

 IBMのソフトウェア&クラウドソリューション担当シニアバイスプレジデント、Robert LeBlanc氏は「オンプレミス、クラウド、モバイルなどさまざまな環境にまたがるアプリケーションを迅速かつ容易に開発できるようにする」とコメント。スピードが大切と強調するほか、「次世代のアプリケーションはモバイル向けが前提」とモバイルファーストの考えを示した。

 これによりDevOpsがより良いものになり「従来18カ月かかっていたものが18週間になる」と話している。

PaaS「BlueMix」を発表
PaaS「BlueMix」を発表

 また、この日、IBMは米ボストンにあるNoSQLをDatabase as a service(DBaaS)として提供するプロバイダー、Cloudantの買収を発表した。これにより、IBMはBLU Acceleration、MapReduce/Hadoop、SQL Database、JSON Database、Mobile DataにNoSQLを加えたことで、「クラウド環境で開発者にフルレンジのデータベースサービスを提供できるようになった」(LeBlanc氏)としている。

 Cloudantにより、開発者はモバイルアプリケーションやウェブアプリケーションをより開発しやすくなるという。IBMのビッグデータ、アナリティクス、クラウド、モバイル製品を拡張するとともに、BlueMixの重要なコンポーネントになるとしている。

Cloudant買収を発表した
Cloudant買収を発表した

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