IBMは、センサやモバイル端末からの非構造化ビッグデータを処理するための次世代「Power Systems」アーキテクチャおよびサーバを発表した。
Power Systemsはコモディティサーバと比べ、最大50倍の速さでビッグデータを分析できるという。米国時間4月23日午前の報道機関向けプレゼンテーションの中で明らかにされたIBMの「Power」ポートフォリオは、「OpenPOWER Foundation」の「活動の成果」とも見られている。OpenPOWER Foundationは、データセンターを支援するためのオープンテクノロジの推進を目指している。OpenPOWER Foundationはこれまでに、世界中からGoogleやNVIDIAを含む25のテクノロジプロバイダが参加するまでに拡大している。
ベストプラクティス、さらに知的財産の共有を目的として2013年12月に設立された同コミュニティは、この度、最初のロードマップを公表している。それによると、まずはオープンな開発のためにIBMの「Power」ハードウェアとソフトウェアを提供するとともに、同プラットフォームの知的財産を他のメーカーにライセンス提供することから開始するという。
例えば、NVIDIAは既に、自社のGPUポートフォリオとJavaアクセラレータフレームワークをPowerソリューションに対応させている。NVIDIAの発表では、同ソリューションは既に、「Hadoop Analytics」アプリケーションで最大8倍の性能向上を達成しているという。
さらにMicron、サムスン、SK Hynixも、オープンなPowerテクノロジを各社のメモリおよびストレージ製品で利用する計画を明らかにしている。
この度発表されたPOWER8プロセッサ搭載の「Power Systems S Class」サーバは、特にスケールアウト型のクラウドコンピューティング環境向けに設計されたサーバだ。
IBMによると、Power Systems S Classは開発に24億ドルの開発費用と3年以上の歳月を費やしたことに加え、製品化に向けて「数百件の」特許を取得したという。
IBMは、前回2013年に発表した10億ドルの投資の約束を実行し、今回それに続く「Linux」を重視した2つの取り組みを発表した。まずはCanonicalの「Ubuntu Server」をすべてのPOWER8搭載システム上で稼働できるようにした。さらにLinuxベースの仮想化ツール「KVM」のPower Systems版である「PowerKVM」も発表した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。