ストレージも「Software-Defined」--EMCが目指すデータセンターの革新

沙倉芽生 2014年05月27日 07時30分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 米EMCがラスベガスで開催した「EMC World 2014」において、Software-Defined Storage実現のためのプラットフォーム「EMC ViPR」の最新版を発表した。

 また、同製品をベースとしたアプライアンス「EMC Elastic Cloud Storage Appliance」も同時に発表するなど、ViPRを中心にSoftware-Defined Storageの世界を拡張しようとしているようだ。

 EMCが推進するこのSoftware-Defined Storageはどのようなものなのか。またそれはすでに手に届くものになっているのか。米EMC アドバンストストレージ部門 バイスプレジデント 兼 ジェネラルマネージャーのBoaz Palgi氏に聞いた。

米EMC アドバンストストレージ部門 バイスプレジデント 兼 ジェネラルマネージャーのBoaz Palgi氏
米EMC アドバンストストレージ部門 バイスプレジデント 兼 ジェネラルマネージャーのBoaz Palgi氏

脱ハードウェアロックイン

--Software-Defined Storageの中で、ストレージ仮想化ソフトウェアである「EMC ViPR」の果たす役割が大きいとのことですが、それを踏まえてEMCのSoftware-Defined Storage戦略について教えてください。

 EMCのSoftware-Defined Storage戦略は、これまでのようなハードウェアに対するロックインから顧客を解放するためのものです。これを実現するためのプラットフォームがViPRです。ストレージ管理ソフトの「ViPR Controller」では、EMCのストレージはもちろん他社のストレージも管理できます。

 最新版の2.0では日立製作所のストレージにもネイティブで対応しますし、OpenStackによってIBMやHewlett-Packardの製品もサポートできるようになりました。また、サーバとストレージ間のインターフェース「ViPR Data Services」では、これまで対応していたオブジェクトストレージやHDFSストレージのほか、最新版でブロックストレージもサポートするようになりました。

 こうした製品により、ユーザーは自ら選んだコモディティハードウェア上でアプリケーションやストレージを利用できるようになるのです。EMCがSoftware-Defined Storageを推進するのは、ユーザーに生産性と管理の容易さ、より良いパフォーマンス、コスト削減、そして選択肢を与えるためです。

ViPR Controllerでは、新たに「EMC ScaleIO」や「EMC XtremIO」、VCEの「Vblock」、日立製作所の「Hitachi Unified Storage」および「Hitachi Virtual Storage Platform」がサポートされる。
ViPR Controllerでは、新たに「EMC ScaleIO」や「EMC XtremIO」、VCEの「Vblock」、日立製作所の「Hitachi Unified Storage」および「Hitachi Virtual Storage Platform」がサポートされる。

「ソフトウェア定義」という潮流の背景

--業界全体の動きとして、いまネットワークやストレージ、データセンター全体など、すべてがソフトウェアで定義されようとしています。こうした動きの背景はどこにあるのでしょうか。

 20年前、データセンターはサーバ、ネットワーク、ストレージという3レイヤのアーキテクチャになりました。なぜ3つのレイヤが必要だったのか、それはサーバにアプリケーションとストレージを運用するための十分なリソースがなかったためです。そこでベンダーは、特定のアプリケーションを走らせるために専用サーバを用意し、そこにディスクを積んで運用していたのです。

 しかし、これは最適化された手法ではありません。サーバ、ネットワーク、ストレージそれぞれの管理者が必要ですからね。そこで出てきたのが、すべてのレイヤをソフトウェアで定義するという考え方です。今はこれを実現できるようなリソースが十分あります。CPUやメモリ、ネットワークの帯域幅、ハードウェアの容量など、すべて20年前とは比べものにならないほど向上しています。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連ホワイトペーパー

連載

CIO
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
セキュリティの論点
スペシャル
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]