AppleがBYOD(職場での個人用デバイスの使用)とエンタープライズ市場を注視しているのはまず間違いない。そして2014年秋にリリース予定の「iOS 8」によって、同社はエンタープライズユーザーに向けて「iPhone」と「iPad」を売り込む、これまでになく良い位置に立てるだろう。
この記事では、エンタープライズユーザーとIT管理者などの両方にとって間違いなく魅力的な、8つの機能を紹介する。
S/MIMEによるメール暗号化
S/MIMEのビルトインサポートとは、企業が電子メールの署名と暗号化を、個々のメッセージ単位で行えるようになり、メッセージがのぞき見されることがなくなるということだ。
提供:Apple
より多くのアプリでのパスコード利用
「iOS 7」では、「Mail(メール)」アプリやその他のサードパーティーアプリに、独自のパスコードでの保護機能が追加された。iOS 8では、Appleがこの機能を拡大し、パスコードが「Calendar(カレンダー)」「Contacts(連絡先)」「Reminders(リマインダー)」「Notes(メモ)」「Messages(メッセージ)」でも使えるようになっている。
デバイスの登録
企業がiPadやiPhoneをまとめて購入する場合、デバイスを箱から出す必要もなく、各デバイスに企業向けアプリやセキュリティポリシー、PDF、電子書籍を自動的に設定することができる。
これは、それぞれのデバイスを個別に設定する必要のあった、煩わしいシステムに代わるものだ。
電子メールサポートの向上
電子メールはビジネスの中心であり、Appleは、IT管理者とエンドユーザーの両方に、仕事をきちんとこなすために必要なツールを提供できるよう努力してきた。iOS 8のMailアプリでは、左右のスワイプで、メッセージを開封済みまたは未開封にしたり、あとで探せるようにメッセージにフラグをつけることができる。個別のメールスレッドを「VIP」として指定すれば、やり取りの流れを追っていくことが簡単になる。VIPスレッドをカスタムメールボックスにまとめることもできる。
さらに、セキュリティ強化のために、外部メールアドレスからのメッセージを赤くマークすることができる。また「Exchange」のユーザーは、例えば休暇中などに自動返信メッセージを送信するように、iOSデバイスから設定することもできる。
自動返信メッセージを設定する画面
提供:Apple