「Android」は市場で最も柔軟性の高いプラットフォームの1つであるだけでなく、最も普及しているプラットフォームの1つでもある。非常に多くの人がAndroidを使っているという事実は、ユーザーのデータを手に入れようとして、そうした端末を狙う者も多いことを示唆している。そのため、安全なAndroid利用法を身につけることは極めて重要だ。そうしなければ、重要なビジネスデータが漏えいする可能性がある。
心配することはない。モバイルのセキュリティ侵害の可能性を回避するためのベストプラクティスや予防手段がいくつかある。この記事では、より安全なAndroidエクスペリエンスに役立つ10項目のアドバイスを紹介する。
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1. ロック画面を設定する
これは誰でもできる簡単な方法だが、この設定を怠っているAndroidユーザーが多いことに、筆者はいつも驚いている。スマートフォンやタブレットを仕事に使う人であれば、データを誰でも盗めてしまう無防備な状態にするべきでないことを分かっている。しかし、ロック画面に暗証番号やパターン、パスワードを設定しなければ、そうしているのと同じだ。Android端末の初期設定が終わったら、まずこれを設定しなければならない。注意すべき点が1つある。パターンを使ってロックを解除する場合、使用後に必ずスクリーンを拭くようにしよう。パターンをなぞると、証拠となる汚れが残って、パターンが分かってしまうことがあるからだ。
2.保護されていないネットワークに接続しない
これも言うまでもないことだ。しかし残念ながら、言っておかねばならない。セキュリティ対策のされていないネットワークには、絶対に接続してはならない。「自分のスマートフォンを仕事に使っているときはなおさらだ」とは思うが、実際には一般的なルールであるべきだ。確かに、カフェやレストランで仕事をする人も多いだろうが、パスワードが設定されていない無線ネットワークに接続して仕事をしなければならない場合、慎重な扱いを要する会社のデータの送受信は絶対にしてはならない。
3. スマートフォンのストレージを暗号化する
これは主に、自分のデータが心配で仕方ない人のための方法だ。スマートフォンのストレージを暗号化して、電話を使うときでさえ暗号パスワードの入力が求められるように設定することができる。これは標準的なロック画面のパスワードよりもはるかに強力で、破るのが難しい(保存されたデータが暗号化されるため、復号化しない限り読めないからだ)。また、ロック画面のパスワードも要求されるようになる。つまり、事実上、Android端末を使うために2段階認証を行うことになる。
4. 提供元が不明なアプリをインストールしない
インストールしたいサードパーティーアプリが、「Google Play Store」以外で見つかることもあるだろう。ほとんどの場合は大丈夫だ。しかし問題があるアプリだった場合、自分の会社のデータを危険にさらした可能性がある。そのサードパーティーアプリを100%信用できない限り、インストールする価値はない。
5. マルウェア対策アプリをインストールする
このところ、Androidではマルウェアによる攻撃が頻発している。いくらGoogleがGoogle Play Storeの審査プロセスの強化に向けて懸命な努力をしているとはいえ(また、Androidに保護機能を導入しているといっても)、マルウェア対策アプリをインストールして、定期的に実行するに越したことはない。筆者がお勧めするアプリは「Malwarebytes」だ。アプリのインストール後は(どこからダウンロードしたかには関係なく)必ずスキャンするようにしている。