CRM大手のSalesforce.comはRelateIQの買収により、ビッグデータ分野に大きな投資を行うことになる。
米証券取引委員会(SEC)に米国時間7月11日に提出された書類によると、Salesforce.comはRelateIQの買収に最高3億9000万ドルを投じるという。カリフォルニア州パロアルトに拠点を置くRelateIQは、データサイエンスと機械学習を用いたリレーションシップインテリジェンスサービスを提供している。なお同書類には、この買収によりRelateIQはSalesforce.comの子会社になると記されている。
RelateIQのウェブサイトには、CRMの世界を再定義する「世界初のリレーションシップインテリジェンスプラットフォーム」を構築したと記されている。簡単に言うと、同社のプラットフォームは電子メールやスケジュール、スマートフォンでのやり取り、ソーシャルメディアからデータを収集し、リアルタイムでの洞察を提供する。
RelateIQは2011年の創業以来、ベンチャーキャピタルから6900万ドルを調達しており、2014年3月には4000万ドルのシリーズC投資を完了していた。
RelateIQの共同創業者であるSteve Loughlin氏は同社ブログで以下のように述べている。
今回の買収により、われわれは顧客が双方の世界のよいところを手にするようになると確信している。Salesforce.comは企業向けクラウドコンピューティングの先駆者であり、われわれが知っている現代的なCRMを再定義した企業だ。また、ご存じのようにRelateIQはデータサイエンスと機械学習を用いた次世代の知的コンピューティングの先駆者だ。今後に目を向けた場合、Salesforce.comによるRelateIQの買収で、販売やサービス、マーケティングをまたがる新たなレベルの知的コンピューティングを通じて、Salesforce.comの卓越したCRMアプリとプラットフォームの価値がさらに向上することになる。
Salesforce.comにとって今回の買収は、2013年におけるExactTargetの25億ドルでの買収に次ぐ大規模なものとなる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。