ネットワールドは7月24日、台湾Quanta Computer製の“ベアメタルスイッチ”の販売を開始した。LinuxベースのネットワークOSを搭載できる。ネットワールドとQuantaは、データセンター向けにQuanta製サーバやスイッチ、ストレージ、ラックなどの製品を取り扱うディストリビューター契約を締結。今回のスイッチは第1弾になる。
ベアメタルスイッチは、Cumulus NetworksやBigSwitch Networksなどが開発するLinuxベースのネットワークOSをインストールして稼働させられる。ネットワーク仮想化プラットフォーム「VMware NSX」などにも対応できるSDNスイッチとしても利用できる。ネットワールドは、Quanta製OSを搭載して、標準技術「OpenFlow」に対応した汎用スイッチモデルも8月から販売する。
Quantaのスイッチには、1Gbpsのエントリモデル「1000」、クラウド事業者向けとして10Gbpsの「3000」と40Gbpsの「5000」の3シリーズ。各シリーズには業界標準のブートローダー「ONIE」付ベアメタルスイッチと、Quanta OS搭載の汎用スイッチの2種類が用意されている。Quanta OS搭載モデルは、通常のL2/L3機能に加えて、「OpenFlow Ver 1.3」に対応している。設計は、Facebookが主導する「Open Compute Project(OCP)」仕様に準拠している。
税別の参考価格は、1000シリーズでQuanta OSを搭載する汎用スイッチモデルが28万円、3000シリーズでベアメタルスイッチモデルが99万円、3000シリーズで40GbEに対応、Quanta OSを搭載する汎用スイッチモデルが129万円となっている。
このスイッチ製品群に、ネットワールドはQuantaと国内大手保守企業と協業して日本全国をカバーする日本語対応のコールセンターを配備したキャリアグレードという保守を提供する。ユーザー企業は「後出しセンドバック」「先出しセンドバック」「平日オンサイトサポート」「24時間365日オンサイトサポート」の4種類から必要な保守サービスを選択できる。
ネットワールドは、日本のクラウド事業者などでも採用が進んでいるQuanta製の“ホワイトボックス”サーバもスイッチに続いて販売する予定。データセンター事業者などの同一機種大量導入向けを中心に、ユーザー企業のニーズに応じて機種を選定し、提供する。