遠い昔、「Macintosh」が最初の黄金時代を迎えていた1980年代後半、Macはビジネスでも良く使われるコンピュータだった。
最近Macを使い始めた人は、このことを知って驚くかもしれない。当時は、大企業から中堅中小企業(SMB)までさまざまなビジネスセグメント向けに、複雑な計算を処理するMac向け商品を提供する開発者がいた。同プラットフォーム向けのカスタムソフトウェアを開発する独立系ソフトウェアベンダーの市場も活況を呈していた。
知ってのとおり、これらのセグメントではPCがMacに取って代わった。Macはクリエイティブコンテンツ市場に追いやられ、すべてではないが多くのセグメントで、変化を拒む一部のユーザーだけが使い続けるという状況になった。
発表されたように、AppleとIBMが両社の強みを1つにする「MobileFirst」ソリューションの取り組みは、「iPad」と「iOS」を法人市場に売り込むことが狙いだ。しかし、Appleが再び法人顧客を見据えている今、Macも関わってくると考えなければならない。Appleが先ごろ、2014会計年度第3四半期決算発表に際して行った金融アナリストとの電話会議を聞きながら真意を探っていた筆者は、そのような印象を受けた。
Appleの最高財務責任者(CFO)であるLuca Maestri氏によると、2014会計年度第3四半期におけるMacの販売台数は、前年同期比18%増の440万台だという。売れ筋は「MacBook Air」だ。Maestri氏は、MacBook Airの大量導入が教育分野でのMacの成長につながったと述べている。
AppleはWorldwide Developers Conference(WWDC)で、6月時点でのMacのインストールベースは8000万台だと述べた。仮に第4四半期にも同じ台数のMacが売れたとすると(9月に新学期前のセールが行われるので、それ以上売れるはずだ)、Macのインストールベースは9800万台まで拡大し、1億台の大台に近づく。その場合の年間成長率は22.5%だ。
提供:Apple