ロシアやアフリカ、東欧、中近東といったCタイプが普及している市場に対しても、トルコの地の利や人脈を生かした販売展開を強化。生産体制の拡張も含めて事業を本格化する。
「たとえば、アフリカ市場では、2018年度に10%のシェアを目指している。すでに中国メーカーが参入し、低価格製品市場が形成されつつある市場だが、中国メーカーが中国から物流するのに対して、トルコからの物流の優位性や現地協力工場などを活用した生産リソースの確保により、アフリカ市場にも積極的に展開していく」と有井氏は語る。
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Swarovskiとのコラボレーションモデルも用意
VİKOでは、ロシア市場向けに2015年度からパナソニックブランドの製品も投入。今後は、BSタイプの製品もドバイの販売会社を通じて2015年度には出荷する計画だという。
有井氏は、「どの市場でも10%のシェアを獲得することが、パナソニックとしての存在感を示すことにつながる。今後、LegrandやSchneiderといった大手メーカーとの競合が激しくなるだろうが、パナソニックとVİKOのポジションはいいところにあると考えている。今後、年率10~15%の成長を見込み、グローバルトップシェアを目指す」と意気込みを見せている。
そして有井氏は「配線器具事業でM&Aは今後欠かせない選択肢になる」と買収戦略を加速させる考えも示す。シェア拡大と市場開拓のための戦略地域に対しては、M&Aを積極展開する姿勢だ。2018年度には配線器具だけで現在の1.5倍となる約1300億円の売上高を目指す。
パナソニックの配線器具を中心にした電設資材事業のグローバル戦略は、いよいよ本番となる。