ソフトウェア導入で失敗しないために--投資対効果を高める10の方法

Mary Shacklett (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 川村インターナショナル

2014-10-27 06:30

 企業のIT部門は、ハードウェアやデータセンターへの投資についての投資対効果(ROI)を証明するのに多くの時間を費やしているが、ソフトウェアへの投資については全く無視していることが多い。あるデータによれば、大半の商用ソフトウェアでは機能の80%が使われておらず、活発に使われているのは約20%にすぎないという。自分たちのソフトウェア投資から何を期待すべきか、そしてそれを確実に得るにはどうすればよいのか。この記事では、ソフトウェアのROIを最大化する10の方法を紹介する。

1.使用状況を評価する

 このために時間を取っているIT部門はほとんどない。しかし、全ての機能を評価し、どの機能がよく使われているのかを判断することによって、商用ソフトウェアの使用状況を調べれば、そのソリューション全体のどの程度を自社が実際に使用しているかが分かる。多くの場合、その責任は組織の中にある。一般的には、ソリューションの初期段階は導入するが、後続の機能の導入では遅れを取ってしまうという傾向がある。

2.新機能の開発をソフトウェアベンダーに依頼するルートを確保する

 ソフトウェアベンダーと継続的な協力関係を構築しようと積極的に取り組む企業は、機能強化についてのリクエストを聞いてもらえる可能性が高い。ソフトウェアベンダーがユーザー協議会やユーザー委員会を設置しているなら、そこに参加する価値はある。

3.ソフトウェアにビジネス上の拡張性があるか調べる

 ITの世界では、拡張性はハードウェアやソフトウェアに関して、処理や容量の点で拡大できる能力として定義されることがあまりにも多い。ソフトウェアの拡張性という場合、この拡張性は、ソフトウェアにおける、ビジネスに対応できる能力の拡張という意味で評価すべきだ。例えば、営業チーム全体のコミュニケーションや受注をモバイル化することがビジネスの目標であれば、使用する受注システムソフトウェアは、モバイルコンピューティングとモバイルセキュリティのニーズに対応できるものでなければならない。ソフトウェアベンダーのテクノロジ拡張のロードマップを常に確認して、それが自分たちのビジネスのロードマップと合致していることを確かめよう。

4.しっかりとしたアフターサービスと製品サポートを確保する

 自分たちがサポートを必要とする時に確実に対応してもらえるように、ソフトウェアソリューションの提供元が、アフターサービスとサポートについてしっかりした倫理観を持っている必要がある。商用ソフトウェアベンダーとの契約の全てに、アフターサービスとサポートについてのサービス内容合意書を含めておくことが重要なのはこのためだ。

5.統合しやすいソフトウェアに投資する

 最終的にソフトウェアを選定する前に、その新しいソリューションは、どの既存ビジネスソフトウェアと連動する必要があるのか、そして、こうした製品との統合を成功させるために何が必要になるのかを見極めるべきだ。この分析が完了すれば、ベンダーが提供しているAPIやその他の統合の手段を問い合わせるのは容易なプロセスである。

6.展開にかかる時間を見積もる

 新しいソフトウェアを展開するのにどのくらいの時間がかかるだろうか。そしてこれが、重要なビジネス戦略を実施する可能性に何らかの影響を与えるとすれば、どのような影響があるのだろうか。

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