酒類、食品などの輸入販売を手掛ける日欧商事は、これまで使ってきたビジネスインテリジェンス(BI)ソフトウェアを全面的に刷新し、使い勝手を向上させると同時に分析の深掘りや多言語対応を可能にした。新たに採用されたソフトウェアを提供したクリックテック・ジャパンとアシストが10月27日、発表した。
日欧商事では、従来よりBIを利用して取引分析を行っていたが、エンドユーザが使いこなせないといった課題や、分析が月次での集計データに限られるといった制限があった。また、ツールが英語に対応していないため、経営層向けに英語での報告資料を別途作成しなくてはならず、複数言語に対応できる分析システムが求められていたという。
そこでシステムの全面的な刷新を検討。新たなBI基盤として、米Qlik Technologiesのインメモリ型BIツール「QlikView」の採用を決定した。アシストでは、これをネクステージ コンサルティングとのアライアンスにより受注、新しいシステムは2月にカットオーバーし、経営層と営業部門がQlikViewを利用している。
日欧商事がQlikViewを採用した理由および主な活用効果は、以下の通り。
- QlikViewのインメモリ技術により大量のデータを扱えるため、月次レベルだった分析対象を明細レベルまで深く掘り下げられるようになり、商品分類や部門ごとの詳細な営業状況を瞬時に把握できる
- 分析画面上で英語と日本語を自由に切り替えられるため、分析結果のアウトプットとして経営層向けの英語の資料もそのまま作成できる
- Google ChromeのブラウザのほかMac OS上でも分析でき、幅広い動作環境で利用可能
- アシストのドキュメントファイル作成支援サービスにより短期間でのカットオーバーを実現し、分析テンプレートの企画から開発プロセスにおいて、スキルトランスファー型の支援を通じてノウハウを共有できる
QlikViewの導入により、迅速な経営状況の把握と販売戦略の強化に効果を上げており、今後はユーザーから寄せられている要望の追加などシステムの拡張を継続しながら、イタリアワインと食材の市場をリードし続ける日欧商事の事業成長に役立てていく予定とのこと。