Microsoftは現地時間10月28日、スペイン・バルセロナで開幕した「Tech Ed Europe」の基調講演で、「Office 365」にモバイルデバイス管理(MDM)を追加することを発表した。Office 365に直接MDM機能を組み込むことで、デバイスだけでなく、Windows、iOS、Androidが動く端末上のアプリやデータも管理できるようにするという方針を一歩進めることになる。MDM機能により、管理者はポリシーを利用したデバイスの管理が可能となる。必要に応じて、個人データは残したまま企業のデータをワイプすることも可能だ。Office 365向けMDMは、2015年第1四半期に提供を予定している。
Tech Ed Europeではまた、MicrosoftのMDMサービス「Intune」の最新機能も披露された。最新のIntuneは、ユーザーが業務アプリや「Office Mobile」アプリを管理するにあたって新しい方法を提供する予定だ。アプリの閲覧と管理をより安全に行うこともできる。Intuneの最新版は、「数カ月以内に」提供するとのことだ。
これらの新機能を利用して、顧客はOffice Mobileアプリを管理したり、自社の業務アプリケーションに管理機能を重ねたり、安全にモバイルアプリを閲覧するなどのことができる。また、条件付きアクセス機能による企業のリソース利用管理の改善もはかれるとしている。
Microsoftの幹部はこのほかにも、データの損失を防止するDLP(Data Loss Prevention)技術の利用をOffice 365全体に拡大する計画も発表した。「今後数カ月以内に」「SharePoint Online」「OneDrive for Business」で提供するという。2015年には、OfficeアプリでDLP通知機能をサポートするとのことだ。
Microsoftはまた、電子メール、ファイル、カレンダー、連絡帳向けのRestベースのプログラミングインターフェースをAndroid、iOS、Windowsおよびウェブアプリを開発する開発者に提供することも発表した。Office 365 APIを利用してさまざまなモバイルプラットフォーム向けにアプリを構築する開発者に向けて、ネイティブアプリ開発向けの新しいソフトウェア開発キット(SDK)を開発中であることも明かした。同日、最新の「iOS SDK for XCode」のプレビュー版を公開した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。