新しいフレームワーク構築とグローバル化を進める
個々のコンサルタントにも、新しい発想が必要なっている時代、アビームコンサルティングとしても新しい取り組みに挑戦している。サッカーJ2の「モンテディオ山形」の経営参画もその1つだ。
「出資し、経営層も派遣している。スポーツ企業の経営はまだまだIT化が進んでいない分野でもあり、われわれの力が大いに役立てと考えている。(スタジアムの利用率を上げて収益化を図る)“スタジアムマネジメント”などにももっとIT化できる分野があるはずです。当社の大株主であるNECのセンサ技術なども利用できると思っています」
スポーツ企業の経営にはスタジアムマネジメントのほか、有望な選手を発掘する「タレントマネジメント」も関連してくる。同社では、IT化を進める余地のある業種の企業の経営に踏み込んで、新しいメソッドをいち早く構築していこうとしているのだろう。同社には業種別に整理されたコンサルティングのフレームワークを持っている。このインダストリーフレームワークにスポーツ分野が加わるのも遠い将来のことではないはずだ。
また、同社ではさらにグローバル化を進め、現在300人程度の海外人材を2020年までに1000人程度に増やしたいとしている。ITサービス関連の企業買収なども含めて、積極的な投資にも意欲的だ。「まずはアビームクラウドのビジネスモデルを今後5年以内に確固たるものにすること」が大きな課題と語る岩澤氏だが、その次の一手もおそらく視野に入っているのではないだろうか。