インターネットイニシアティブ(IIJ)は11月12日、私物端末の業務利用(BYOD)に対応するSaaS「IIJ GIOセキュアAppsソリューション」の提供を開始した。「Citrix XenMobile」を活用する。
BYODへのニーズが高まる一方で、企業が許可していない端末が社内ネットワークに接続され、社内システムを利用することは、情報漏えいなど情報セキュリティ上のリスクが懸念されている。
IIJ GIOセキュアAppsの利用イメージ(IIJ提供)
今回のサービスは、XenMobileでスマートデバイスの端末管理、企業内アプリストアからのアプリ配布、アプリ実行時の社内ネットワークへの仮想専用網(VPN)接続などの機能を提供する。スマートデバイスの利便性をそのままに安全に社内システムへのリモートアクセス環境を実現できるという。
個人利用の領域と業務利用の領域を端末内で分離し、業務用領域に置かれた情報を暗号化することで端末の安全性を担保する。自社専用のアプリや業務で必要な汎用アプリを企業内アプリストアから業務用領域に配信する。
ダウンロードしたアプリを起動すると自動的に社内ネットワークへVPNで接続し、従業員は私用でのスマートデバイス利用とほぼ変わらない操作で安全に業務用アプリを利用できるという。
端末が紛失や盗難にあった場合に遠隔操作でデータを消去するリモートワイプ機能としては、端末を初期出荷状態に戻すフルワイプと、企業が配布したアプリに限定して消去するセレクティブワイプの2種類を提供する。管理者は状況に応じて使い分けられる。従業員にとっては、紛失時などに個人の環境を企業アプリと一緒に一括消去されてしまうリスクを減らすことができる。
IIJで検証実証済みのアプリをユーザー企業の企業内アプリストアから利用できる。現時点で利用できるのはスマホノート「CamiApp」(コクヨS&T)、名刺管理「名刺CamiApp」(コクヨS&T)、グループウェア「Kunai」(サイボウズ)、メールクライアント「ibisMail」(アイビス)、シンクライアントソフト「Collaboration Directory」(PhoneAppli)。