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モバイル活用は業務現場を大きく変える:MobileIronティンカーCEO

田中好伸 (編集部) 吉澤亨史

2014-10-02 15:10

 米MobileIronは8月から日本でSaaS型の企業向けモビリティ管理システム(Enterprise Mobility Management:EMM)「MobileIron Cloud」を提供している。MobileIron Cloudは、モバイル端末管理(MDM)やモバイルアプリケーション管理(MAM)、モバイルコンテンツ管理(MCM)の機能を包含するとともに、端末やアプリケーション、コンテンツ、企業インフラからの中立性を維持、つまり、そのほかのシステムに縛られないことが特徴となっている。

 MobileIronが提供するMDMは、モバイル端末の中を個人用と業務用に分けて管理することが特徴と言える。注目を集める“私的端末の業務利用(Bring Your Own Device:BYOD)”では、この機能が重要となってくるからだ。

 BYODが許可されたと聞いて、自分で購入したiPhoneの最新モデルから業務システムにアクセスできると思って、IT部門に確認すると「大丈夫ですよ。その代わり、その端末をなくしたら、端末にあるデータを全部削除することになりますから、いいですね?」。そう言われたら、どう思うだろうか?

 個人の生活に必要な電話番号やメールアドレス、夫や妻の写真、子どもの成長記録などを一切消されてしまう――。従来のMDMは、個人用と業務用を分けて管理できないために、字義通りのBYODには対応できないと指摘できる。MobileIronが提供するMDMは、こうした課題をクリアできるものとして注目を集めている。

 iPhoneやAndroidスマートフォンが普及するにつれ、セキュリティベンダーもMDMを提供している。だが、そうしたMDMは、PCをベースにしたものであり、個人用と業務用の領域を分けて管理するという発想がなかったとも言える。MobileIronが提供するMDMなどは、初めからモバイル端末を指向していることでも注目されている。

 2007年に設立されたMobileIronは、企業がモバイル端末を主要なコンピューティングプラットフォームとして活用する“モバイルファースト”になるためのプラットフォームを提供すると表現。同社の最高経営責任者(CEO)であるBob Tinker氏に話を聞いた。

モバイルの生産性を活用できる

――なぜ、EMMが重要なのか。

 モバイル端末はコンシューマーの世界を大きく変えました。次に問題なるのは、仕事の現場でモバイルがどういう意味合いを持ってくるのかということになります。

 モバイル時代は、ITの25年間の歴史の中でも破壊的に大きな変革につながります。モバイルはメールから始まりましたが、現在ではメールだけでなくアプリやコンテンツ、さらには生産性のすべてを向上するものになっています。これがモバイル時代です。

Bob Tinker氏
MobileIron CEO Bob Tinker氏

 企業内のITに関する上級幹部の責任は、モバイルの生産性を従業員が享受できるようにすることと、エンタープライズデータのセキュリティをしっかり確保することを両立するというチャレンジを抱えています。そこで要求されるのはMDMだけではなく、より包括的で完全なEMMです。EMMはMDM、MAM、MCMの3つで構成されていますが、これらはエンタープライズの要件でもあります。

 EMMには、非常に重要な側面として戦略的な中立性があります。たとえばサポートするOSはiOSやAndroid、Windowsと要件が広がっていますし、端末もアプリも自由に選びたい。コンテンツのベンダーも同様で、ひとつのベンダーにロックインされることは避けたいと考えています。そのすべてを充足させるような解決策が少ない中で、MobileIronはユーザー企業が必要としているモバイル管理の基盤をフルに提供できます。

――成長を遂げた要因は何か。

 MobileIronは、この4年で急速な成長を遂げました。この4年間で新たに6000社がユーザー企業となり、その中にはGlobal 2000の大企業が約400社入っています。ゼロからスタートして、4年で年間1億ドル以上の売り上げになったのです。その理由ですが、まずMobileIronは創業当時からグローバルに展開しています。売り上げの50%は米国以外となっています。

 多くのユーザー企業がより多くの選択肢を望んでおり、中立性が重要であると話しましたが、MobileIronはモバイル管理の世界にフォーカスを当て、どこにも依存せず特定のデバイスやアプリに依存せず中立性を保っています。これが信頼していただいている理由のひとつです。そして、MobileIronの技術がベストであることです。

 アプリとコンテンツでともに他にないような幅広いエコシステムを構築していることも特徴で、日本の調査レポートで日本のマーケットシェアのナンバーワンとなっています。すでに富士フイルムや旭硝子、ガリバーインターナショナルなどで活用いただいています。いよいよプラットフォームとしてのEMMが加速しており、日本での加速化の傾向は世界でも同様で、主要な業界でエンタープライズクラスのユーザー企業に多く採用されています。

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