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クラウドソーシングでシステム開発のアピリオ--70万人の智恵を生かす - (page 2)

大西高弘 (NO BUDGET)

2014-12-18 07:30

有力な同業会社を買収し巨大なコミュニティを形成

 アピリオは設立当初からエンジニアのコミュニティを構築していたが、2013年に同業のtopcoderを買収し、コミュニティの規模を一気に拡大させた。topcoder買収後のコミュニティの規模は、全世界で約70万人、この中には、エンジニア、デザイナー、データ分析の専門家が含まれる。日本在住のメンバーも約1万人いるという。


 アピリオに仕事を発注する企業にとってのメリットはいくつかあるが、とりわけ重視されるのはコストだ。バービン氏は次のように指摘する。

 「ケースバイケースですが、多くの顧客が従来よりも低コストでシステム開発、クラウド移行などを実施できています。われわれに開発を発注することで、50~60%のコストを削減するよくあることです」

 コミュニティのメンバーになるための特別な条件はないという。すべては成果で判断されるので、肩書や経験でふるい落とされるようなことはない。個人のプロフィールについては、当然厳重に管理されているが、最初から細かなプロフィールをアピリオ側から要求されることはない。

 「必要に応じて当社の方にプロフィールを開示してもらうことはありますが、最初から細かなプロフィールを明示しなければメンバーになれないということはありません。ただ、メンバー自らプロフィールを詳細にアピールしていることが多いようです。1人の技術者としていろいろなプロジェクトにチャレンジして経験を積みたいという動機で登録する人もいます」(藤田氏)

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