ブランドセーフ機能での品質の向上
広告主のブランドイメージが毀損(きそん)するため、アダルトや暴力サイトなどに広告が掲載されないように配信しなくてはいけません。昔の、いわゆるメディアを手売りしていた時代においては、人手で掲載サイトのチェックをしていました。
RTB の時代においても同様で、アダルトサイト等へ広告が掲載されないように制御しなくてはいけません。一方で技術の進化によりメディアの構築コストが下がったため、多種多様なメディアが生まれました。
そのような時代の中で、大量にある掲載先を全て人手でチェックをする事はできないため、広告が掲載されるページを自動でクローリングし、内容を解析して判断する技術が活用され始めました。
RTBで安全にキャンペーンが配信されるようになっただけでなく、今までのサイト単位からページ単位でその判定が可能になったため、手売りの時代よりも精度が上がりました。
例えばニュースサイトでも、あるページは経済の話題だったり、あるページはアイドルのスキャンダル記事だったりという場合があります。
以前は一括でサイトや広告商品単位での掲載審査だったために、両者にまとめて掲載される事もありましたが、現在ではページ単位で内容を解析することにより、上記のようなコンテンツが混在するケースでも意図しない広告の掲載を防げるようになりました。
また海外の事業者では日本語の解析を得意とする企業が少ないため、日本の事業者同士が連携をし独自開発しているケースが多いです。
アドサーバー機能の提供により、広告在庫の一元管理
特にスマートフォンアプリの領域では、SDKの導入ハードルの高さから、1プロダクトに複数の機能が求められることになりました。
RTBやアドネットワークのメディエーションをサポートするだけでなく、純広告の配信をサポートする機能を開発しました。スマートフォンアプリの事業者が複数アプリを持っている場合が多く、自社の別アプリの配信に活用される場合も多いです。
SSPはRTBやアドネットワーク部分のターゲティング広告のマネタイズから、純広告を含めた広告枠の統合的なマネタイズのフェーズに突入していきます。
多様化する広告フォーマット(ネイティブアド、オーバーレイ、アイコン、インタースティシャル)への配信
昨年ニュースアプリを中心にネイティブアドがブームになり、その後、ネイティブアドネットワークとして10社以上の参入がありました。当然ですがメディアは複数のネイティブアドを同時に入れる事が難しいため、SSPの活用が進んでいます。
またアイコン広告という、スマートフォンアプリのアイコンの形式で配信するフォーマットでも多数のアドネットワークが存在し、その後SSPも対応していきました。他にもコンテンツの前面に掲載されるオーバーレイ広告や、全画面広告のインタースティシャルなどに対応していきます。
ディスプレイ広告はどうしてもユーザーの導線上に設置するために掲載位置が限られてきてしまいますが、フォーマットを多様化していくことで、ユーザーに飽きられる事がなく自然な導線に広告を掲載し、収益を向上させています。