そして多様な機能開発の結果として……
まずSSP各社の扱う広告在庫が大きく伸長しました。上位の事業者は前年比で平均2倍にはなっているのではないでしょうか。在庫が増える事でRTB市場全体が成長しました。ただし機能開発の進まない一部の事業者については前年比で同じか減少トレンドに陥ることになりました。
次に開発コストが大きく増加しているため、PCフォーカス、アプリ向けや個人サイト向けに機能開発をフォーカスする事業者も出始めています。
基礎機能だけだった頃と比べて、多機能かつ日本の独自の課題や商習慣を反映したものとなったため、独自開発や海外のSSPの参入障壁が上がりました。
どんどん高機能になるにつれ、顧客に利用方法の説明が必要なってきました。それにより、わかりやすさ(UI)も重要な要素になってきました。
次回の最終回は海外の最新の動きを踏まえ、今年以降のSSP業界の動きの予想についてお話したいと思います。
- 工藤智昭
- ジーニー創業者 代表取締役
- 2006年にリクルートへ入社し事業開発室へ配属。アドネットワーク事業を起案・推進し、全社イノベーション賞などの賞を受賞。 2010年に媒体社向けの収益最大化プラットフォーム(SSP)の事業を行う株式会社ジーニーを創業し代表取締役に就任。日本及び東南アジアにて事業展開し、デロイト トウシュ トーマツ主催のベンチャーの成長ランキングFAST 50にて日本4位、アジア16位の成長率を実現。Geniee SSPは日本のマーケットリーダーへ。2014年10月には、ソフトバンクモバイルと業務提携した。