IBMは米国時間3月4日、AlchemyAPIを買収したと発表した。「Watson」プラットフォームとコグニティブ(認知)コンピューティングアプリケーション開発を強化する狙いだ。
IBMは、今回の買収により次世代の認知コンピューティングアプリケーションが洗練されるとともに、Watsonのエコシステムが大幅に拡大するだろうと述べている。
コロラド州デンバーに拠点を置くAlchemyAPIは、ディープラーニングを活用し、企業向けのリアルタイムデータ分析や非構造化データ処理を目的とした高性能アプリケーションを開発する企業だ。同社が提供しているディープラーニングプラットフォームを利用することで、企業は体系的な分類や、エンティティやキーワードの抽出、センチメント分析、ウェブページのデータクリーニングを含む高度なデータ処理能力を有する、より高性能なアプリケーションを開発できるようになる。同社のソフトウェアプラットフォームは毎月、36カ国からの数十億件にもおよぶAPI呼び出しを処理している。
AlchemyAPIのソリューションは現在、36カ国にまたがる4万人以上の開発者によって利用されている。開発者らは今後、IBMのWatson開発者コミュニティーに属することになる。
買収条件は明らかにされていない。
IBMは、AlchemyAPIのディープラーニング技術をWatsonプラットフォームの中核に統合する計画だ。IBMによるとこれにより、「大規模なデータセット内に潜む階層を迅速に識別し、関係を理解するというWatsonの能力が強化される」という。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。