CoreOSの最初の計画は、コンテナ対応のLinuxをクラウドにもたらすというものだった。CoreOSは現在でもその計画の実現に向けて作業中だが、新たに「Tectonic」というプログラムを発表した。これは、Googleのコンテナ管理システム「Kubernetes」をエンタープライズにもたらすというものだ。
KubernetesはGoogleのオープンソースプログラムで、企業はこれを利用してLinuxコンテナのクラスタを1つのシステムのように管理できる。Dockerに代表されるコンテナ技術ではコンテナの作成と管理が可能だが、Kubernetesはコンテナと仮想マシン(VM)で構成されるクラスタのオーケストレーションと管理を可能にするものだ。Kubernetesは実証済みの技術であり、検索を含むGoogleのすべてのアプリケーションがKubernetesが管理するコンテナで動いている。
CoreOSが発表したTectonicは、CoreOS、コンテナ、Kubernetesの商用ディストリビューションとなり、分散されたコンテナベースのソフトウェアインフラに移行する企業向けのエンタープライズソフトウェアスタックを目指して設計されている。Kubernetes、CoreOS、Dockerなどの技術は独自に試すことができるが、Tectonicを利用することでユーザーが本来業務に集中きるというのがCoreOSのメッセージだ。
CoreOSはGoogleのコードを利用してTectonicを構築するだけではない。同社は同時に、Google Venturesが率いる1200万ドルの投資ラウンドも発表した。また、Kleiner Perkins Caufield&Byers(KPCB)、Fuel Capital、Accel Partnersなどによる2000万ドルの追加投資を受けることも発表している。
CoreOSは一部のベータ顧客向けにTectonicの提供を開始する。正式なエンタープライズソリューションには、統合Linuxコンテナプラットフォームと実装自動化ツールが含まれる予定だ。Linuxコンテナプラットフォームは、サーバOS、コンテナランタイムとネットワーキング、ブラウザベースのユーザーインターフェースを持つクラスタ管理コンソール、そしてKubernetesで構成されるという。
Tectonicでは、コンテナのクラスタを1つのウェブインターフェースで運用することができる。
提供:CoreOS
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。