スカパー子会社、セルフサービス型BI環境を構築--現場管理層が自ら分析

NO BUDGET

2015-04-30 18:44

 有料多チャンネル放送「スカパー!」のカスタマーセンターを全国6拠点で運営するスカパー・カスタマーリレーションズ(SPCC)は、セルフサービス型分析基盤を導入し、エンドユーザーが自らデータ分析を進められる環境を構築した。クリックテック・ジャパンと導入時の検証を支援したアシスト、拡張機能を開発したエイムが4月30日に発表した。

 SPCCでは、オペレーターが顧客からの申し込みや問い合わせに電話で対応し、番組案内や最適な視聴プランを提案している。カスタマーセンターは、品質の継続的な向上や加入契約の増加を目指してさまざまな主要評価指標(KPI)を策定しており、2013年12月に導入した連想型のインメモリビジネスインテリジェンス(BI)基盤「QlikView」のダッシュボードで分析に取り組み、主に本社運用統括部がマネジメントに活用している。

 QlikViewの次のステップとして、現場を指揮するスーパーバイザー(SV)にもダッシュボードを展開することとし、SV自身が各拠点やユニットの実情に即した観点を追加しながら自分自身の手でデータ分析を進められる環境の構築に取り組んだ。

 2014年9月に無償版デスクトップ製品の「Qlik Sense Desktop」が発表されると、SPCCではそのコンセプトや機能に着目しデスクトップ版での検証を開始。運用面を含めた大規模展開の要件を満たすことも確認し、2015年3月に「Qlik Sense」の導入を決定した。日本国内で初という。

 導入プロジェクト進行は伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)が手掛け、すでにSPCCではQlik Senseを活用した品質向上への取り組みが開始されている。今後はQlikViewとQlik Senseを経営層から現場まで共通の標準分析基盤ととらえ、要員の充足管理やコスト管理、入電分析などへの活用を目指しているという。採用した主な理由は以下の通り。

  • 直観的にデータを探索できるためSVが自分で分析しながら課題を発見でき、現場のオペレーターへの提案や指示などアクションにつなげるサイクルをより早められる
  • セキュリティやデータ管理のガバナンスを効かせられるため、IT部門とビジネス現場のニーズを双方ともに満たした分析環境を提供できる
  • ライトユーザーにとって親しみやすいユーザーインターフェースを持つとともに独自機能を拡張できる

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