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SAPが示すデジタル経済時代の企業--B2BからC2Bへ - (page 3)

末岡洋子

2015-05-08 07:00

200万社を超えるSAPのビジネスネットワーク

 ユーザーにとっては作成の手間が省け、企業にしてみれば業務を効率化できる。McDermott氏によると、SAPのビジネスネットワークには約200万社の企業が参加しており、年取引総額は約7000億ドル。これはAmazon、eBay、Alibabaの合計を上回る規模という。

 ビジネスネットワークを強化しているのはSAPだけと胸を張るが、これは同社が強化中のIoT戦略でさらに重要になってくるだろう。

Googleと提携

 CEOは基調講演中、短くではあるがFacebookやGoogleとの取り組みにも触れた。中でも、既にAndroidで提携関係にあるGoogleとは「Google Docs」とSAPのBIとデータ可視化ツール「SAP Lumira」を連携させる。Lumira拡張フレームワークを利用してスプレッドシートの「Google Sheets」に業務データを組み合わせ、可視化や洞察を得られるという。将来は、Google Driveに格納されたデータにも対象を拡大するという。基調講演中、Google会長のEric Schmidt氏がメッセージを寄せており、今後2社間でさまざまな協業が進むことを予感させた。

 そのLumiraについてこの日、Hadoopを利用したビックデータディスカバリなどの新しい機能も発表している。また、CRMのクラウドサービス「SAP Digital for Customer Engagement」も発表。小規模企業向けながら、大企業向けと同水準の機能を特徴とする。

 SAP自身のデジタル化として発表されたのが、SAP製品の購入を簡単にする新しい購入方法だ。2014年に新たに任命した最高デジタル責任者のJonathan Becher氏が率いるSAP Digitalチームが開発したもので、SAPのアプリストア「SAP Store」で購入注文などのプロセスなしにクレジットカードでオンライン購入できるというものだ。新しいアプリケーションの設定も数時間で完了するという。

クレジットカードでSAPソフトウェアが買える。SAP Digitalチームが手がけたSAP Store。
クレジットカードでSAPソフトウェアが買える。SAP Digitalチームが手がけたSAP Store。

 HANAを発表した2010年、SAPはクラウド、モバイル、ビックデータ、IoTなどのトレンドの台頭を感じ、戦略を練り直したとMcDermott氏は振り返る。「時代が変化するなか、SAPは21世紀も関連性のある企業だろうか?と自問した。そうではないかもしれない。そこで顧客中心になる必要がある。その結果作ったビジョンが”世界をRun Betterにする、生活を改善する手助けをする”だ」とMcDermott氏。

 そして、買収提案の憶測がここ数日報じられているSalesforce.comを暗に指すかのように「ソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)はもう古い。SAPはシンプル・アズ・ア・サービスを大切にしている」と締めくくった。

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