IBMは米国時間の5月6日、マーケティング領域でのFacebookとの協業を発表した。世界的なブランドで製品や サービスを提供する企業向けにマーケティング機能を提供する。。IBMのマーケティングツールにより、Facebook広告の精度を上げられるという。
IBMのマーケティング向けSaaSを利用するユーザー企業は、5月7日から「Custom Audiences」などのFacebookの広告機能をIBMの分析や設計機能を利用できるようになる。
ユーザー企業は、Facebookの広告をIBMのマーケティングツール「Journey Analytics」と併用することで、どの顧客グループがFacebookの14億4000万人のユーザーの中に属しているかを特定し、その顧客グループの関心対象と複数のチャネルを通じた行動との間の全体的な関連性を導き出せるようになるとした。
また、Facebookで成功したキャンペーンを店舗内、ウェブサイト、モバイル、アプリなどのチャネルでも再現することで、接続手段を問わず、顧客の関心をとらえることができるようになり、より優れた広告効果が見込めるとアピールした。
例えば、ランニング用グッズの新しい商品の販売を開始した小売業者は、Custom Audiencesと顧客特定サービスを活用し、長距離ランニングに関心を持つ顧客グループを分類できる。そして、対象となる顧客のランニンググッズの好みに関する集約された洞察を収集したり、場所に基づいて、そのトレーニング環境の気候に適したウェアを提案できるという。
Facebookは「IBM Commerce THINKLab」と呼ばれる取り組みに参加する最初の企業になることも併せて発表した。THINKLabとは、世界的な製品やサービスを提供する企業と直接協業することで、顧客体験をパーソナライズ化するための新技術の開発を推進する、新しい研究や協業環境のことだという。IBMの研究者、Facebookの専門家、ドメイン専門家、設計者、その他のパートナーが顧客と協業することにより、ニーズがある領域を特定できると説明している。