SQLインジェクション攻撃がデータ盗難を超える
1998年から報告されているSQLインジェクション攻撃については、その利用件数が増加している。この悪意あるクエリーの影響は単純なデータの取り出しにとどまらず、データ漏えいよりも大きな損害をもたらす潜在的な可能性がある。この攻撃は権限の昇格、コマンドの実行、データの感染または破壊、サービス妨害等のために用いられている。
ウェブサイトの改変とドメインの乗っ取り
安価なホスティング業者では、同じサーバ上で複数のアカウントをホストすることがあり、何百ものドメインやサイトが同じサーバIPアドレスで運営されることとなり、悪意ある者が複数のサイトを同時に乗っ取ることを許してしまう可能性がある。
その中のあるサイトが侵入されてしまうと、悪意ある者がそのサーバのディレクトリを自由に動き回り、ユーザ名やパスワードのリストを読み込んで、他の顧客アカウントからファイルにアクセスすることを可能にしてしまう(これにはウェブサイトのデータベース証明書が含まれる可能性がある)。
この情報を用いれば攻撃者はどのサーバのどのサイトでも、ファイルを変更することができるようになってしまう。