外付型ディスクストレージは3000万円未満のミッドレンジが伸長:IDC予測

山田竜司 (編集部)

2015-06-29 17:50

 IDC Japanは6月29日、2014年の調査結果に基づいた2015~2019年の国内外付型ディスクストレージシステムの市場の予測を発表した。500万~3000万円未満のミッドレンジが伸びており、今後最大の成長分野になると予測する。

 2014~2019年の年平均成長率(CAGR)は1.5%、2019年には2008億5500万と予測している。2014年の市場規模は前年比2.6%減の1866億1300万円。2013年はメインフレームの大型更新の集中やサーバ仮想化や仮想デスクトップ(VDI)などの仮想化環境向け、さらにクラウド環境向けのストレージ需要の拡大で前年比10.6%増と高かったため、2014年は2013年の反動減だったと説明する。

 特に2014年のメインフレーム向けは前年比18.3%減となり、市場のマイナス成長に影響を与えた。一方、仮想化環境向けやクラウド向け需要は着実に増加しており、2015年以降も仮想化環境やクラウド環境向け需要の拡大が国内外付型ディスクストレージシステムの成長をけん引すると予測している。

 2014年はメインフレーム向けの落ち込みが影響し、システム価格3000万円以上のハイエンドが2ケタの落ち込みを見せた一方、500万~3000万円未満のミッドレンジが2ケタ増の高い伸びを示した。これは仮想化環境やクラウド環境において、高信頼性、高可用性に加え重複排除や圧縮、仮想化、フラッシュなどの機能を備えたミッドレンジのコストパフォーマンスの高さが評価されているためという。

 2014年の市場ではハイエンド、ミッドレンジ、500万円未満のローエンドの3セグメントの中でミッドレンジが最大規模になったとした。

 IDCでは2014~2019年のCAGRでは、ハイエンドがマイナス3.3%で移行するに対し、ミッドレンジは3.2%、ローエンドは3.3%と予測、成長分野と縮小する分野が明確に分かれるとしている。この結果、2019年には、ミッドレンジとローエンドの合計が77.0%(2014年は70.8%)に達すると見込む。

 また、2014年の国内外付型ディスクストレージシステムの出荷容量は1518Pバイトだったが、2014~2019年のCAGRは36.1%、2019年には7089Pバイトに達すると予測している。


2013~2019年 国内外付型ディスクストレージシステム市場、クラス別売上額の予測

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