ユニシス、データ分析環境をPaaSで提供--MapRとVerticaを組み合わせてAWSから

NO BUDGET

2015-07-08 13:27

 日本ユニシスは7月7日、データ活用基盤「データ統合・分析共通PaaS」の提供を開始した。提供価格は初期費用100万円、月額費用75万円から。日本ユニシスは、本基盤と基盤上に構築する業務アプリケーションの開発などで今後3年間で50億円の売り上げを目指す。

 データ統合・分析共通PaaSは、Hadoopディストリビューション「MapR」とリアルタイム分析基盤「HP Vertica Analytics Platform」を組み合わせ、日本ユニシスが開発した汎用データ処理ツールを付加し、Amazon Web Services(AWS)から提供するサービス。データ統合・分析共通PaaSや同環境上に構築する業務アプリケーションの開発などのサービスを日本ユニシスがワンストップで提供する。例えばアクセスログ分析、製造業でのセンサログ分析、流通業での売上分析やソーシャルメディアや顧客分析などを実現するための、データ分析基盤環境を迅速に構築できるとしている。

データ統合・分析共通PaaSの概要
データ統合・分析共通PaaSの概要(日本ユニシス提供)

 業務システムごとに個別に構築された分析環境や海外拠点の分析環境、企業統合などでサイロ化したシステム環境を抱えている企業では、全社にまたがったデータを分析するために既存の分析基盤やデータなどの資産を棚卸した上でデータを統合する必要がある。

 今回のサービスでは、データ統合や分析に最適なソフトウェア環境を組み合わせ、ホスティング型プライベートクラウド上のPaaSで提供。汎用データ処理ツールを使うことで環境構築に時間をかけることなく迅速にデータ分析を開始できるという。

 Hadoopなどの活用には、現状のSQL要員の技術だけでは対応が難しく、新たな技術取得が必要となる。新サービスの汎用データ処理ツールは、各種データの収集、形式変換やクレンジング、マスターやテーブルの更新、データ分析結果を業務アプリケーションやビジネスインテリジェンス(BI)ツールで参照し、業務や施策に活用するといった作業を軽減し、ビッグデータ関連技術を新たに取得しなくても一連の作業を早期に実行できるとしている。

 ビッグデータ分析を本格的に実施する前には、事前の効果を検証して投資対効果を見極めることが必要だが、データウェアハウス(DWH)アプライアンスなどに代表される、データ分析環境の導入には多額の投資が必要となってしまう。それに対し今回のサービスでは、月額課金での利用で初期投資を抑える。現時点で稼動するクラウド環境はAWSだが、今後はMicrosoft Azureにも対応する予定。

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