海外コメンタリー

ビッグデータの今後とストリーミング--AkkaプロジェクトのJ・ボナー氏に聞く - (page 4)

Matt Asay (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2015-07-14 06:30

——イノベーションは大歓迎ですが、ストリーミングプロジェクトは群雄割拠の様相を呈しているように聞こえます。ストリーミングは、あまりにも多くの標準とプロプライエタリなアプローチが競い合ったために失速したサービス指向アーキテクチャ(SOA)のように、落とし穴にはまるリスクはないのでしょうか?

 確かによく似た状況であり、懸念を呼びます。SOAは、うわべだけを見ると相互運用性に関する話ですが、その実装に目を向けるとプロプライエタリなアプリケーションサーバやミドルウェア、一極化されたシステムによって競合状態や脆弱性が生み出され、行き詰まってしまうのが一般的でした。

 ストリーミングシステムという観点から見た場合、中途半端な分離や単一障害点、競合を避けることの重要性が理解できます。Reactive Streamsという仕様が重要なのは、そこに理由があるのです。

 われわれの願いは、このストリーミングのエコシステムに参加するPivotalやNetflix、Red Hat、Twitter、Typesafe、Oracleといった各社すべてがこの標準に則り、すべてのストリーミングシステムで基本的な相互運用性を保証するとともに、ストリーミングにおいて避けて通れない「バックプレッシャー」という難問に取り組むことで、ストリーミングアーキテクチャ内に置かれたたった1つの壊れたリンクによってシステム全体がダウンしないように保証することです。

 ストリーミング分野においてもベンダー間の競争はなくなりません。しかし、同分野が抱える最大の問題に取り組む素晴らしい協力関係も存在しています。今日の製品のほとんどはオープンに、本当のオープンソースプロジェクトとして開発されており、情熱的なコミュニティーによるコラボレーションと、現実世界からの要求によってイノベーションが生み出されています。私はこれが成功の機会を最大限に引き上げる要素だと考えています。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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