CTC、クラウド型3Dビジュアライゼーションツール提供--インテリアなどに

NO BUDGET

2015-08-20 08:00

 伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は8月18日、カスタマイズが容易で直観的に操作できるというクラウド型の3Dビジュアライゼーションツール「VividPlatform」の提供を開始した。3Dや拡張現実(AR)関連の技術力を持つフィンランドのVividWorksと販売代理店契約を締結した。自動車、建設土木、住宅、インテリア、産業機械などに関連した製造業や小売業、観光業、教育業に向けてサービス展開し、3年間で10億円の売上高を目指す。

 VividWorksは2006年設立。フィンランドのオウル市に本社を置き、デンマーク、アメリカ、ドイツ、日本にも営業拠点を構える。3DデータからCGツールで製品や建物などを可視化するVividPlatformを開発し、世界の大手家具やインテリア企業を中心に販売実績があり、今後は、建設資材、不動産や自動車などの業界に向けてサービスを展開していく予定としている。

VividPlatform上で表示した家具やインテリアの組立てシーン
VividPlatform上で表示した家具やインテリアの組立てシーン。あらかじめ設定したルールで製品を組み立て、色やオプションも変更できる(CTC提供)
住宅コンテンツのビジュアルシミュレーション
住宅コンテンツのビジュアルシミュレーション。建設予定地に住宅CGを乗せて完成予想イメージを疑似体験できる(ファイン提供)

 VividPlatformは、直感的なユーザーインターフェースを持ったクラウド型の3Dビジュアライゼーションツール。複雑なルールを持つ3D製品を組み立て、色やオプションを選択、インテリアなどの空間をデザインするなどして、製品の魅力や利用シーンを視覚的に訴求するという。

 企業の販売システムや統合基幹業務システム(ERP)との連携機能を備えているため業務へ容易に組み込めるという。専門的な3Dソフトを使用する場合に比べ約半分の期間で、既存のウェブサイトや顧客情報管理システム(CRM)の中で柔軟な3Dイメージの環境を構築できるとしている。

 ネット販売の普及に伴い、3DやAR技術を活用して、消費者が商品購入前に配置イメージや使用イメージを視覚的に確認(ビジュアライゼーション)できるサービスが増えている。しかし、消費者の環境にあわせて可視化に対応したシステムを構築するには専門的な3Dソフトウェアでの開発や業務システムとの連携が必要なため、期間もコストもかかるという課題があった。

 VividPlatformは、部屋や建物などの写真から3Dの空間情報を計算し、商品を3Dモデルとして配置できる消費者ごとのシミュレーション環境を簡単に用意するという特徴も備えている。例えば、家具メーカーでは、タブレット上で消費者の写真の中に商品のCGを重ね合わせ、色やオプションを変更して購入前に詳細に検討できるサービスを提供できる。

 CTCは、CADや画像処理関連の製品を取り扱っており、ウェブシステムやERPの構築で得たノウハウとあわせてVividPlatformを活用したサービスや関連システムの構築、CGコンテンツの作成支援、コンサルティングサービスを提供していくと説明している

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