キヤノンMJなど、パブリッククラウド「SOLTAGE」提供--AWSとも連携

NO BUDGET

2015-09-30 13:00

 キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)とキヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は9月30日、パブリッククラウドサービス「SOLTAGE」の提供を開始した。既存のプライベートクラウドやホスティングサービス、Amazon Web Services(AWS)などの他社クラウドをSOLTAGEと連携させ、ユーザー企業ごとに適したシステム基盤の設計や構築サービスを提供していく。

 仮想サーバ1台は仮想CPUが2つにメモリが4Gバイト、ハードディスクドライブの容量は50Gバイト。価格はオープンプライス。OSはCentOS、Windows Server、Red Hat Enterprise Linuxをサポートしている。

SOLTAGEの全体像
SOLTAGEの全体像(キヤノンMJ提供)

 クラウド基盤の利用目的やニーズが多様化し、クラウド基盤の機能や性能だけでなく、開発の容易性、性能、料金体系、セキュリティ、データセンターのロケーションなどを目的にあわせて選択し、最適な基盤の構築を要望する企業が増えている。キヤノンITSは、このようなニーズに対応し、従来のプライベートクラウドやホスティングサービスに加え、SOLTAGEを提供すると背景を説明している。

 新サービスは、国内でも最高水準というティア4レベルの西東京データセンターにシステムを構築。二重化した可用性の高いネットワーク、24時間監視、運用代行など、高品質なサービスを低価格で提供するとメリットを説明している。

 幅広いニーズに対応するためサービスラインアップも充実させた。プライベートクラウドや企業のオンプレミスとパブリッククラウドを柔軟に組み合わせたハイブリッドクラウドの構築をはじめ、オンプレミスからの移行やAWSを活用したサービスを提供する。コンサルティングを通じてニーズや目的、投資効果などを多角的に判断し、ユーザーに適したシステム基盤を設計、構築する。

 新サービスでは、ウイルス対策を重視し、仮想サーバにウイルス対策ソフト「ESET File Security for Linux / Windows Server」を標準装備。その他、侵入防止システム(IPS)と侵入検知システム(IDS)は、個別案件として対応する。ストレージのインターフェースとしてFC-SANを採用し、性能低下を抑制する。

 「クラウドサービスを利用したいが、データの保存場所に不安がある」というニーズに対して西東京データセンターというリージョン固定のメリットを生かせると説明。「システム構築にあたり資産は持ちたくないが、クラウドサービスには懸念がある」のニーズには、パブリック+プライベートのハイブリッドクラウドも可能としている。

 「自社サーバルームからのアウトソースにあたり、一部機能でクラウドサービスを利用したい」には、ハウジング+クラウドサービスの利用が可能という。「AWSも利用したい。また、AWSと連携可能なクラウドサービスを利用したい」という声には、西東京データセンター内に設置されたキャリア光アクセス装置を使用して、インターネットを経由しないキャリア閉域網経由でキャリアが提供するAmazon Direct Connect接続サービスで対応できるとしている。

 キヤノンMJグループ企業のキヤノンシステム&サポートは、従来の中小企業向けにサービスを提供してきたHaaSを、新たにSOLTAGE上で展開することでクラウドサービスを強化していくとしている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  4. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

  5. セキュリティ

    VPNの欠点を理解し、ハイブリッドインフラを支えるゼロトラストの有効性を確認する

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]