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大木豊成「Apple法人ユースの取説」

Macは企業で使いものになるのか

大木豊成

2015-10-01 12:00

 2013年頃から、筆者が所属するイシンにMacを導入するための社員トレーニングの依頼が増えている。Windows XPのサポート期限切れのタイミングで、次期Windowsに乗り換えず、Macを選択した企業からの依頼だ。それは、外資に多かったが、日本企業も負けずに増えている。トップダウンの場合もあれば、ボトムアップで提案されているケースも少なくない。

 以前、「10年前、企業にMacは存在しなかった 」という記事を書き、大変な反響をいただいたが、実際にその当時にはデザイン会社でもない、あるいはよほどMac好きの社員でもいない限り、一般の企業では考えられなかったことだ。では、それらの企業がなぜMacを採用するに至ったのか。その原因と流れを探ってみよう。

iTunesを禁止した情シス

 日本でiPhoneが発売されたのが2008年。当時は、iPhone単体でできることが少なく、PCを必要としていた。その頃から、iPhoneと相性が良さそうなMacの売り上げが伸びてきたと考えられる。ただ、それはあくまで個人の場合であり、企業がMacを導入する理由とは考えにくい。企業ではむしろ、社用のPCにiPhoneを接続することを禁止しているところのほうが多かったのだ。

 iPhoneをPCと接続するときに必要になるのが、Appleのソフトウェア「iTunes」だ。iTunesは、音楽や映画を購入、管理するだけでなく、iPhoneやiPadのアプリケーションの購入と更新、そしてそのアプリケーション内のファイル管理も可能にする。

 しかし、情報システム部門からすれば「音楽管理ソフト」ということになるため、「それは業務には不要でしょう」という判断になるのは無理もない。また、iTunesはPC内にある音楽データ、映像データなどを検索する機能を持っているため、ノートPC内にインストールしたVPNソフトに干渉してしまう、という説もあるため、なかなか承認しづらいところなのだ。

 そのため、iPhone発売当初はバックアップや音楽や映画の受け渡しをするために自宅のPCを利用するしかなかった。それが、「シャドーIT」を始めた原点と言える人たちは決して少なくないのだ。


Macを使いこなす子供たち、使いこなせない大人たち

 最近、学校でMacを導入するところが増えている。WindowsをMacに切り替えるのではなく、WindowsもMacも使いこなせる必要があると考える学校が増えているからだ。しかし、実は生徒たちはMacを使いこなすことに何ら障壁を感じていないのが実態だ。Windowsだから、Macだから、というインターフェースの違いで使いこなせない子供はほとんど存在しない。

 一方で大人の場合、Macに切り替える際にはほとんど社内研修を実施している。実施しないで導入している企業では、社員の不平不満が続出しており、明らかにパフォーマンスが下がっている。それはなぜだろうか。子供にできるのに、大人にできない理由はなんだろうか。

Windowsを使いこなせていない社会人たち

 筆者が、とある企業でMacの研修依頼を受けた際のことだ。その中小企業では、Windows XPのサポート終了に伴い、社長の一存で全社員のPCをMacに入れ替えることにした。その社長からの依頼でMacを研修してもらうことになったのだが、社長からこんな言葉があった。

 「大木さん、実際のところ、うちの社員はWindows PCをまともに使いこなせていないんですよ。なので、このタイミングでMacを理由に研修したい。今まで、新卒、中途採用を含めて、PCの研修ってやったことないものですから」

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