ラスベガス発--Amazon Web Services(AWS)はこの1年の間、機械学習、オープンソースのコンテナ技術、IoT(Internet of Things)とさまざまな業界トレンドをビジネス戦略に取り込んできた。
当地で開催中のAWSのイベント「re:Invent」で米国時間10月8日に基調講演を行ったAWSの最高技術責任者(CTO)のWerner Vogels博士は、これらの中から特に「産業のIoT」がもたらすチャンスを取り上げた。General Electricのタービン、Shellの油井センサなどが収集するデータをAWSに接続することでメリットを得られるという。
「IoTの世界では素晴らしいことがたくさん起こっている」とVogels博士。インターネットに接続された歯ブラシ、車が搭載するセンサなどが保険会社に情報を提供したり、アイスホッケー選手のヘルメットにあるセンサにより選手が頭部に衝撃を受けた際のインパクトをモニタリングできるなどの例を挙げた。
「これまであった制約を取り払ってくれるのがクラウドだ。これまでハードウェアだったものがソフトウェアベースになる」とVogels博士。
企業が利用できるリソースはたくさんあるが、課題は残っている。
IoTデバイスと事例についてのアイデアや理想は尽きないようにみえる一方で、実際にアプリを構築することは簡単ではない。Vogels博士もこれを認め、ネットワークセキュリティから複数のデバイス間で特定の機能をマッピングすることまでさまざまな障害を挙げた。
これらの問題に対応するとしてAmazonが発表したのが、IoT向けのアプリケーションを構築するための「AWS IoT」プラットフォームだ。
AWS IoTはベータ段階であり、端末をクラウドに接続するためのSDK、クラウドアプリとやりとりするためのネットワーク機能、それに安全にデバイスを認識するための証明とネットワーク上のデータ暗号化などの機能を含む。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。