従業員が私用端末をオフィスに持ち込んで業務用途で利用するBYOD(Bring Your Own Device)の動きは少し前からのトレンドで、企業の多くがBYODを認めている。BYODは企業と従業員の両方に多くのメリットを及ぼすもので、オフィスにコンシューマリゼーションをもたらし、「仕事ができるのであれば」という考え方によりビジネスと私用の技術のブレンドが起こっている。
ウェアラブル端末とIoT(Internet of Things)などの新しいコンセプトはBYODのトレンドに多様化などの影響を与える可能性があり、さらに複雑にすると予想される。ビジネスに価値をもたらす一方で、きちんと管理されなければマイナスにもなりかねない。
米ZDNetの姉妹サイトであるTech Pro Researchは定期的にBYODやウェアラブルについての調査を行っており、以下は2015年1月の調査結果だ。
- 企業のおよそ4分の3が、BYODを利用していると回答した。規模が小さい企業の方が大企業よりも普及していた。
- セキュリティへの懸念は引き続き多く挙がった。
- BYODを認めているのはITと技術、教育分野に多かった。禁止が多いのは政府機関だった。
- ウェアラブルを対象とする計画があるところは少なく、回答者の71%が計画なしとした。だがこのうち60%は、ウェアラブルをBYODの一部とするかどうか未定とし、まだ対応について決めかねていることを伺わせた。
- BYODで使われているデバイスはスマートフォンとタブレットが最も多く、ウェアラブルではスマートウォッチが最も多かった。
- IoTをBYOD計画に入れているところが多いのは小規模企業だった。
- IoTで最もよく使われているデバイスは、モニタとセンサだった。
- BYODで利用が認められているのはApple、サムスン、Microsoftの製品が最も多かった。
- 回答者の78%が、BYODはITコスト減につながった、またはITコストは変わっていないと回答した。だが、およそ半分がITサポートの負担が増えたと回答し、どのように実装されるかによって企業ごとにインパクトが異なる可能性があることが分かった。
提供:iStock/Timur Arbaev
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。