NTTデータとPivotalジャパンは12月2日、アジャイル開発ソリューションの提供で協業すると発表した。
両社で進めてきたNTTデータのアジャイル開発基盤とPivotalのオープンクラウド基盤の統合が完了。今後は、国内外で急増しているアジャイル開発のニーズに応え、アジャイル開発サービスを両社で提供していく。導入コンサルティングや開発、運用・保守等のサービスメニューの整備を行い、2016年2月の提供開始を目指す。
これまでNTTデータでは、グループ内のアジャイル開発のためのプロセスとツール活用のノウハウを集約したアジャイル開発基盤を構築し、国内外の20社以上の企業でのアジャイル開発プロジェクトを推進してきた。一方で、Pivotalは、オープンクラウド基盤の業界標準であるCloud Foundryをベースに「Pivotal Cloud Foundry」の開発とグローバル展開を進めてきた。
両社の基盤を統合して構築したソリューションは、システム基盤となるミドルウェアやアジャイル開発、管理支援ツール、運用開始後のシステム運用ツール、システムのユーザー行動分析ツールなどシステムのアジャイル開発と運用に必要な機能をすべて提供する。
統合ソリューションイメージ図(NTTデータ提供)
同ソリューションは、ビジネス仮説の検証や迅速なシステム開発、柔軟なシステム運用などを支援する機能を持つ。
ビジネス仮説の検証支援では、NTTデータがノウハウを培ってきたさまざまなユーザー行動分析ツール群をシステムに容易に組み込める。例えば、インターネットマーケティング手法であるA/Bテストのツールを組み込むことで、システムの利用者を対象にランダムに異なるデザインの画面を表示し、デザインごとのアクセス数の変化を計測できる。
迅速なシステム開発支援では、NTTデータがノウハウを培ってきたシステム開発・管理支援ツール群と「Pivotal Cloud Foundry」に搭載される各種ミドルウェアフレームワークを利用できる環境を即時提供する。これらを利用することで、システム基盤の構築や開発、管理環境の準備作業が一切不要になる。
柔軟なシステム運用支援では、「Pivotal Cloud Foundry」が提供する高度なクラウド基盤の管理機能が提供される。システム負荷に応じたシステムを構成するサーバ数の自動増減や、一部のユーザーにのみ新機能を搭載したシステムを開放するようなシステム構成を実現する。
両社は同ソリューションの提供に向けて、導入コンサルティングや開発、運用・保守等のサービスメニューを整備し、2016年度から3年間で300億円の売り上げを目指す。