Google Cloud Compute Engineでは、仮想マシン(VM)1台で使用できる高IOPSローカルSSDの容量が、最大3Tバイトまで増やせるようになった(IOPSは1秒あたりの入出力回数を示す単位)。
この機能はまだベータ版だが、従来はVM1台につき、375GバイトのローカルSSDパーティションを4つまでしか使用できなかったのに対して、8つまで使用できるようになったことで、トータルの容量も1.5Tバイトから3Tバイトになった。
ローカルSSDはホストサーバに物理的に接続されており、安価な永続ディスクストレージよりも、高性能で低遅延のストレージを提供する。
同社は、「Hadoop」や「NoSQL」データベースなどのビッグデータプラットフォームで利用しやすいよう、2015年にローカルSSDを導入した。このローカルSSDの性能は、読み込みが68万IOPS、書き込みが36万IOPSとなっている。
ローカルSSDの価格(1Gバイトあたり月額21.8セント)は引き下げられていない。
またGoogleによれば、永続ディスクしか必要としない顧客は、ほとんどのマシンタイプでVM1台につき64Tバイトまでのストレージを利用できるようになった。
この条件が適用されるのは、マシンタイプがスタンダード、ハイメモリ、ハイCPU、カスタムのいずれかで、3.75Gバイト以上のメモリを搭載している場合だ。ただしGooogleは、インスタンスあたり10Tバイト以上のストレージを接続する機能は、現在ベータ版だと述べている。
通常の永続ディスクストレージは1Gバイトあたり月額4セントで、性能は読み込みが1Gバイトあたり0.75IOPS、書き込みが1.5IOPSとなっている。
これに対し、SSDを使用した永続ディスクの性能は、プロビジョニングされた容量1Gバイトあたり30IOPSであり、インスタンスあたりの上限は1万5000IOPSだ。
GoogleとAWSは、2015年に何度もお互いに値下げ合戦を繰り返した。しかし、2016年のはじめに、AWSで一部価格が5%値下げされた際には、Googleはそれに合わせて値下げすることはせず、AWSの値下げ後でも、同等の計算リソースを利用する場合の価格はGoogleが41%安価であることを強調する発表を行った。
リソースに対する両社の課金方法は異なっているため、単純に価格を比較することは難しい。
しかし例えば、「Amazon Elastic Block Store」の汎用SSDボリュームは1Gバイトあたり月額10セントであり、高性能な「プロビジョンドIOPS」のSSDは、プロビジョニングされた容量1Gバイトあたり月額12.5セント、またはプロビジョンドIOPSあたり月額6.5セントとなっている。
プロビジョンドIOPSのSSDの最大ボリュームサイズは16Tバイトだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。