企業における「Windows 10」の導入は、「Windows 8」よりもはるかに速いペースで進んでいる。
プロフェッショナル向けのネットワーキングサイトSpiceworksの調査によると、Windows 10のリリースからおよそ6カ月が過ぎた時点で、企業の5社に1社近くとなる18%がこの新OSを試用しているという。これに対して、Windows 8はリリース後6カ月の時点で9%強に過ぎなかった。
提供:Spiceworks
少なくとも1台のWindows 10マシンを使っている企業の比率に関するこの匿名データは、Spiceworksのソフトウェアを利用している数百万人のITプロフェッショナルから収集された。Spiceworksによると、あらゆる規模の企業が同社のソフトウェアを用いて、社内ネットワークに接続されているデバイスの状況を管理しているという。
企業におけるWindows 10の導入ペースが今までのWindowsよりも速いというデータは、IT資産管理を手がけるSamanageの調査でも裏付けられている。Samanageが米ZDNetに述べたところによると、同社の企業顧客の62.4%が少なくとも1台のWindows 10搭載PCを保有しているという。これら企業の規模は大きく、同社の企業顧客が抱える従業員数を平均すると1000人を超えるという。またMicrosoftも、同社の企業顧客の76%がWindows 10を試験的に導入していると述べている。
SpiceworksのITアナリストであるPeter Tsai氏は、Windows 10の導入ペースがWindows 8よりも速い理由について、「われわれのデータによると、なじみあるスタートボタンがWindows 10で復活し、Windows 8で避けて通れなかったエンドユーザー教育の問題が減少した点をITプロフェッショナルたちは最も評価している」と述べている。
「多くのITプロフェッショナルは、『Windows Update』経由の無償アップグレードにより、簡単に新OSを試用できるようになっている点も評価している。さらに彼らは、Windows 10を今までのOSよりもセキュアなものにするという新たなセキュリティ機能にも期待を抱いている」(Tsai氏)